妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

秘恋

秘恋7終

写真素材 pro.foto 私の元服の儀は誰もが注目しているようだった。 太政大臣である祖父は泣きながら私を見ている。 小さな私が元服を迎える。その様を思い出しているんだろう。 自分のことなのに実感が湧かない。 けれど成人したとなれば、父上の言った言葉…

秘恋6

写真素材 pro.foto 私の名前は彬という。 父は右大将、母は内大臣を父に持つ今一番権力を持つ家柄の 家に生まれた。 私はいい家柄に生まれ、何不自由なく育てられた。 普通の貴族は父が一人で母上が沢山いるのが当たり前であり 父親は時々しか妻の実家に寄ら…

秘恋5

写真素材 pro.foto 高彬は順調に出世をして内大臣となっていた。 童殿上をしていた彬は今東宮様の御学友として 内裏に上がり、御顔めでたく将来は出世間違いなしだと言われるようになっていたの。 そして、彬が11歳の時元服。 加冠役は太政大臣にまでなった…

秘恋4

写真素材 pro.foto あたしの身体は変化していた。最初は風邪っぽいなって軽く思っていただけなのに食事が中々取れない。まさかと思ったけれど吐き気はない。だから何か病気かと思い、典薬頭に罹ったときだった。「おめでとうございます、北の方さま、やや子…

秘恋3

写真素材 pro.foto あれから邸に戻った。 あたしは普段通りにするつもりが中々できない。 頭の中に映像として残るのは鷹男のことばかり。 あたしが愛した人は三人。 一人目は吉野の君、吉野の君が生きているのか結局のところは分からないけれど生きていると…

秘恋2

写真素材 pro.foto 鷹男の背中姿が見えた。 哀愁が漂う姿。 あたしたちにはそんな姿など、見せたこともないのに。 いつものあんたなら飄々として立派だった。 あんた一人のときは、誰も居ないところで何を考えているの? そんな弱った姿で何を思うの? 鷹男…

秘恋1

写真素材 pro.foto もういつくるのよ~~~~高彬~~~ あんたねえ~この妻を残していつまで仕事をするつもりよ~~ いらいらいらいら 「瑠璃さま、あまり不機嫌なお顔ばかりだと恐いですわよ」 「だって小萩!酷いじゃないの高彬と会えたのなんていつだと…