妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

初恋~叶わぬ思い~12

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宗義との関係は変わらず続き、いつ鷹男に知られないかと

びくびくしながらあたしはついに

親王さまを御生みすることになった。

鷹男にとっては第ニ親王

本当なら権力争いに関わってくる御子なんだろうけど

もう東宮様も決まっているわけだから

好きなようにさせたいと思うのが親の真情。

でも宗義の言う通りこの子は鷹男の子じゃなくて宗義の子供なのだろうか?

もしそうだったらあたしは沢山の人々を騙すことになる。

そんなことがあたしに耐えられるのだろうか?

鷹男の子としてあたしは可愛がる事が出来るの?

愛する鷹男をこのまま騙していていいの?

嫌な想いがどんどん膨らんでゆく。

このままこの子と一緒に姿を隠した方がいいのではないか?

どんどん気持ちが追い詰められていく。

御子を産んだからこそ気持ちが不安定になっていく。

そんなあたしの気持ちが不安定なまま結局後宮に戻ってしまったの。

久しぶりの鷹男を見るとあたしはやっぱり鷹男を愛していると実感がわいてくる。

少し前まで諦めの気持ちが大きかったのに、このままでいい訳がない、

なのにあんな事態になってしまった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あたしは床で休んで体を癒していた。

この後宮に戻ってから鷹男は毎日のようにこの藤壺

通ってくれたからあたしは嬉しくて仕方がなかった。

後宮に戻ってからは宗義もあたしに近づいてはこない。

そりゃあ鷹男が毎日あたしの傍から離れないから当たり前なんだけどね。

そんな鷹男は今日は政務が取り込んでいるらしく

久々にあたしは一人でいる事となったの。

 

あたしは褥に入って横になろうとしたとき

急に後ろから手で口を塞がれてしまったの。

塞がれた状態であたしはその人物を睨んだ。思った通り東宮宗義だった。

「瑠璃姫、やっとお会いできましたね。

しばらくずっと父上がついて見えたので私はあなたに会えなくて

悲しくて仕方がなかったですよ。

本来この場に出向くのは周りに知られる可能性もあります。

だからここに来たくはなかった。

でもあなたは私を忘れようとしているような気がして忍び込んだのです。

あなたと私の罪は一生消える事はないとそう思いますよ。」

宗義の言葉にびくんとしてしまった。

確かにもうここまで関係が続いてしまったんだもの。

ないものにできる訳がない。

それでもあたしは鷹男との想いをかみ締めたかった。

でもそれも許されない。

あたしの愚かな行動が起こした結果なんだから。

あたしは抱き締められそのまま体を預けようとしたとき

宗義の体が止まってしまったの。

あたしは不審に思ってしまった。

「宗義どうかしたの?」

「瑠璃姫!!!!!」

「え!?」

あたしは反射的に宗義から体を離し、そして後ろを振り返ったの。

そうしたらそこにはあたしの愛する鷹男が

信じられないものを見たかのように驚きの表情を隠さなかったのよ。

 

 

 

 

あたしはあんな鷹男を見た事は一度もない。

そしてあんな表情をさせてしまったことに

あたしの行動がどれほど鷹男の心を傷を付けてしまったのか計り知れないと思う。

 

ついにこの時が来てしまった。

そう思った瞬間鷹男は宗義からあたしを離し震えた声で話し始めた。

 

東宮!これは一体どういう事なのだ!!!!

私の最愛なる妃である瑠璃姫に触れるなどとどういう了見か!

話によっては唯では済まさぬぞ!!!」

怒り狂っている鷹男をあたしは見ることもできず

ただただ震えることしか出来なかった。

「父上、見たままではありませんか?

私と瑠璃姫は父上に内緒でずっと夜を共に、ううっ・・・」

宗義が話している最中だというのに

鷹男は宗義の直衣の首部分をしめりあげたため

宗義はやや苦痛表情をし始めてしまった。

あたしはとにかくこのままでは宗義が死んでしまう!

そう思ったからこそ、二人の間に割って入ったの。

 

「止めて!!!鷹男お願いよ!このままでは宗義が!宗義が死んじゃうわ!」

鷹男が自分の子供を手にかけたら大罪人になる。

そう言う思いで止めに入ったというのに

鷹男は傷ついた表情をしてあたしに答えたの。

「瑠璃姫、それが答えだというのですか?」

「え!?」

あたしは何のこと言われているのかすぐには理解できず答えを言い出せなかった。

そのかわりに宗義が鷹男にある事ないこと言いはじめたの。

「案外父上が気が付けれるのは遅かったですね。」

「遅かったとはまさかお前達は!!!」

「ええ父上が想像されるとおりですよ。」

「まさか・・・・まさか第ニ親王は?」

「止めて!!!お願いだからそれ以上は!」

あたしは涙ながらそれ以上宗義からいわれたくないがため

言葉をさえぎってしまった。

それが更なる誤解になろうとは思いもせずそういいつら抜いた。

「瑠璃姫それは私よりも宗義を愛しているということなのですか?」

「そんな訳ないじゃない!!!あたしはあんたが好きよ!」

「だったら何故姫は私を裏切ってしまったのですか?」

あたしは鷹男からの言葉を聞いた途端何も言えなかった。

あたしと鷹男の間にどれだけの溝が出来てしまったのだろう。

あたしたちは見つめあった。

でも何も言葉も出ずあたしはついに下を向いてしまったのよ。

それが返事ととったのか、鷹男はこの場から離れてしまったの。

何も言い訳も出来ない。

それだけのことをしてしまったんだもの。

あたしは鷹男をもう取り戻せないのだろうか?

もう遅いの?鷹男・・・・・・

この後どうなってしまうのかも分からず

ただあたしは鷹男に申し訳がない気持ちでいっぱいだったのよ。

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