妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

好きなのに~揺れ動く恋心5

私は一体どこで間違ってしまったのだろうか?

何故瑠璃姫をすぐに物にしないのだ。

いつもの私ならすぐにでも女性を手に入れることが出来たのに

今の状況が分からない。

私は今、いつのまにか瑠璃姫と友人関係だけを築いている。

接吻は一度したがそれ以外は一切手を出していない。

どうしてなのだろう?

私は自分の行動が自分自身の事なのに

さっぱり分からなくなっていたのだ。

しかし今の状況のままでいいわけがない。

今夜、私は瑠璃姫をいただこう。

瑠璃姫・・・・・・・・あなたを今夜こそ我が胸に・・・・・・

 

 

 

 

 

今夜の鷹男の雰囲気が違うように感じる。

いつもと変わらない言葉。優しいしぐさ、あたしを労わる態度。

どれをとってもいつもと変わらないはず。

なのにあたしは居心地が悪く感じるの。

居心地が悪く感じるのはあたしの気のせいなのかもしれない。

そうは思うのだけどあたしの胸が騒ぎ出すの。

時折鷹男と目があう。

その視線が獲物を狙うようなそんな気になる。

いつもは目があっても胸騒ぎがする感じはしない。

ただ少し気恥ずかしくて思わず目を逸らしてしまう。

でも逸らしてもついつい鷹男を目で追うの。

「瑠璃姫いかがされたのですか?」

あたしのいつもと違う態度に気がついたのか

鷹男はあたしに気を遣ってくる。

「何もないのよ。ただ・・・・・」

「ただ?」

「・・・・・・・・何でもないわ。あたしの気のせいかもしれないし」

「そうですか?」

不思議そうな感じの鷹男にいつもの鷹男に戻ったような気がして、

あたしは少し安心してしまったの。

それがまさか罠だなんて思いもよらなかったのよ。

 

 

 

 

 

そのままあたしは鷹男と世間話をしていた。

最初は違和感が強かったから少し気を張ってしまったけど

今はいつもと変わらないわ。

そう思いながら楽しくお話をしていた時

何故あたしは気が付かなかったのだろう。

あたしは大笑いしながら鷹男と談笑していたその時

「あっ!?」

鷹男の手があたしの手に一瞬触れた。

いつもなら鷹男はすぐにあたしから離れてしまうのにその時は違った。

あたしの手に触れた瞬間そのままあたしは鷹男の胸に抱かれてしまったの。

鷹男の胸の中にすっぽりあたしはかき抱かれていく。

今までそんな雰囲気があっても鷹男はわざとなのか

そんな雰囲気はすぐに打ち消したのに今は鷹男が

あたしを求めている。

「瑠璃姫、あなたを愛しています」

嬉しい!!!!

鷹男もあたしを必要としてくれている。

鷹男に愛されているんだわ。

そう思ったら嬉しくて嬉しくてそのまま鷹男に体を預けたの。

そうしたら鷹男はあたしに優しい口づけをしてくれた。

ウットリした。凄く幸せな気持ち。

初めて好きな人と気持ちを通いあわせた幸せな日。

そのまま酔ってしまう。

あたしは最初は目を瞑りながら口づけを受けていたのに

あまりの長い口付けにうっすらとあたしは

目を開けた

!?!?!?

その時ビクン!!!!!!

何故なの?鷹男が凄く怖かった。

あたしを愛しているとそう囁きながら目は何も感情を抱かせない。

先ほど愛していると言った言葉は本当なの?

あたしはそう思った途端鷹男の肩を叩いた。

そして離れようとしたの。

なのに離れない。

鷹男の強い力にあたしは離れることもできず

今度は激しい口付けへと変わってしまう。

今まで優しいものだったのが急に荒々しくなっていく。

その変化にあたしはついていくことができない。

「鷹男っ・・・ちょ・・・・・っと」

あたしは鷹男に話しかけようとするのだけど

鷹男は更に力であたしを押さえつけようとする。

その強さにあたしは初めて鷹男が怖いと感じた。

そうしてあたしは抵抗をはじめた。

「鷹男・・・・おねが・・・・い・・・止めて・・・」

あたしがどれだけ言っても鷹男は離してくれない。

それどころか鷹男は唇だけでなく徐々に下の方に口付けが降りていく。

「いや・・・いや・・・嫌よ!!!お願い!鷹男止めて!!!」

あたしは今度こそ大きな声で鷹男に言った。

その時鷹男はあたしに視線を戻したの。

ドクン!?

この男は一体誰なの?????????

先ほどまで一緒に談笑していた鷹男と同一人物なの?

それほど雰囲気が一変したの。

あたしを見たのに鷹男は更にあたしを攻めていく。

今までの鷹男が別人のように感じたあたしは鳥肌が立ってしまったの。

そうしてあたしは今度こそ力いっぱい抵抗したの。

「離して!!!あんた誰よ!!あんたはあたしを愛していない!!!

だったらあたしに触れないで頂戴!!!」

あたしの声を聞いて一瞬鷹男の体は止まったかのように思えた。

でもそれはホンの一瞬だった。

そのままドンドン鷹男のものにされていく。

嫌・・・・嫌・・・・嫌・・・・・・

「嫌~~~~~~離して頂戴!!!」

「瑠璃さん!!!!!!!きさま!瑠璃さんを離すんだ!!!!」

ドタバタドタバタ

「高彬!?」

鷹男の力にあたしの力が優るわけがない。それでも抵抗した。

でもこのままでは鷹男のものにされてしまう。

そんな覚悟の時、まさか高彬が

あたし達の前に現れるなんても思いもよらなかった。

最近では高彬との交流も少なくなっていたし、

まさかこんな夜遅くに高彬が訪れるとは思いもよらなか

ったから。

高彬はあたしから鷹男を離すことに成功した。

そうして高彬は今やっと鷹男の顔を見たのよ。

そして高彬は顔面真青な表情でこう呟いたの。

東宮様・・・・・・・」

東宮・・・・・・東宮様ですって?鷹男が??????

それになんで東宮様が三条邸に居られるのよ。

さっぱり意味が分からない。

あたしと高彬は多分お互い意味が分からないとそう思いながら見合わせたの。

その時だった。

「ふふふふ・・・そうか・・・・・そうだったのか・・・・・・・」

急に鷹男が鼻で笑い出したの。

今までの優しい鷹男はもういない。

目は感情を表さない醒めた表情であたしと高彬を睨んだ。

そうしてとんでもないことを吐き出したの!

「そうか・・・・・・そうだったのか・・・・ふふふ・・・・

私もまさか二人に騙されているとは思いもよらなかった。」

「鷹男?あんた一体何がいいたいのよ!」

「別に・・・しかし瑠璃姫、あなたもしたたかなのですね。

まさか私と高彬とを両てんびんにかけるとは恐れ入りました。」

「あんたは何を言って!」

「いい訳は聞きたくありません。もうどうでもいいのです。

興が醒めました。

瑠璃姫、あなたは私にとって最高の駒になるはずでした。

なのにまさか高彬の御手付だったとは

いつも反応が初心だったので騙されてしまいましたよ。

もういいです。瑠璃姫。あなたを諦めましょう。高彬とお幸せに」

そう言ったと思うと鷹男はすっと闇にまぎれて消えていってしまったの。

一体何なの?

さっきのは何?

さっきのは本当に鷹男なの?

知らない言葉だけを残し勝手に消えてしまった。

何なの?何なのよ!!!!!

あたしと高彬が何?

あたしは別に高彬と鷹男を両天秤にした覚えなんてないわよ!

何を勝手なことを言っているのよ!!!!!!!!!!!!!

ふざけないでよ!!!!!!!!!!!

「何なのよ~~~~~~~」

あたしはいつの間にか心の叫びを大声で叫んだ。

「瑠璃さん!!!!!!!」

その時急に高彬に抱き締められた。

「瑠璃さん大丈夫かい?」

大丈夫って何なの?何が大丈夫なの?

あたしはただ鷹男が好きだっただけ。

鷹男を愛していただけ。

それなのになんであたしが高彬と両天秤をかけたと

全く違う事を言うのよ~~~~~

悔しい、酷い、切ない、苦しい・・・・・・・・・・

うっ・・・・・・ううっ・・・・・・・・うう・・・・・ん・・・・

ひくっ・・・・・・・・・・ひく・・・・・・・・・

ああ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

あ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

あ~~~~~~~~~~

あたしは高彬の胸で思いっきり泣いた。

突然のことだった。

意味も分からない事をいいながら私が愛した鷹男は去ってしまった。

そうあたしは鷹男を信用していたのに裏切られてしまったのだった。

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