妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

好きなのに~狂おしい愛憎の終結6


重陽の宴が終わり一段落終わった感じがした。

それと同時にずっと心の奥に隠し持っていた気持ちが急速に大きくなっていく。

あたしはあの眼差しを感じたのに、あたしが愛した人の視線を感じたのに無視をしたの。

重陽の宴では沢山の方たちが集まる。

当然鷹男の席もあったわ。

もう何ヶ月も姿を見ていなかった鷹男を見ることが出来て胸がドキドキした。

けしてあたしの方をずっと鷹男が見ていたわけじゃない。

でもあたしに無言の視線がまとわり付く。

それでもあたしは楽曲の演奏を成功させることで必死でしょう。

絶対に鷹男の方は見ない。

そして必死になって演奏をした。

あたしは演奏が成功したことで気持ちも昂ぶっていたけど結局一度も鷹男の方を見ることはなかったの。

鷹男と視線を交わしたらあたしはどうなってしまうの。

ずっと気持ちを押し隠していたのよ。

自分が宴で成功した場でどんなことになっていたか分からないじゃない。

だからずっと無視していたの。

その視線から逃れるようにあたしはずっと無視して結局一度も視線が会うこともなかった。

でも人段落するとやっぱりあの視線を無視しなくてもよかったんじゃないかとそんなことを

思うようになる。

鷹男を少し見ただけ。言葉を交わしたわけじゃないし視線でさえあたしは無視した。

それなのにたったあれだけなのに結局鷹男に会いたいのよ。

色々ウジウジシテいるけどただ会いたいのよ。

ずっと会わなかったらそれでよかったんだろうけど。

でも姿を見てしまった。ただそれだけで会いたい気持ちが募る。

あたしから会いにいくわけにもいかないしそんな勇気もでない。

ずっと考え抜いた末あたしは結局鷹男に文を書くことにしたの。

あてさわりもなく宴のことから書き始めそして鷹男に会いたいから麗景殿に来て欲しいと。

何度も書き直しては必死に書いた。

この文を小萩に頼んで鷹男に届けてもらえばあたしは鷹男と久しぶりに言葉を交わすことが出来るのだ

ろう。でも・・・・でも・・・・・・怖い・・・・・・

会うのにもう何ヶ月も経つしそれに楓さんのこともある。

また色々悩んでしまう。

結局あたしはその文を手に持ちながら東宮御所に向う。

この文を直接渡せる勇気がないのに偶然鷹男に出会えたら。

そんな馬鹿な望みが心をよぎる。

偶然を願い麗景殿からゆっくり歩き出した。

そして曲がり角を曲がろうとしたとき

ドシン~

「「きゃあ~」」

あたしは誰かとぶつかってしまったの。

結構衝撃はあった。でも怪我はするほどのことはなかった。

「まあ~女御様ではございませんか?」

「えっ!?」

言葉をかけてきたのは話をしたことはないけど鷹男付きの小百合という女房だったの。

「あたしは大丈夫よ、でも~」

あたしは転がっている箱にきが付いた。

箱から文が落ちていたようで

あたしはその文を小百合に渡そうとしたとき

「女御様!」

必死な声があたしの行動を止める。

「?」

その隙に小百合は文を手に取り簡単な挨拶をしたらその場をさっさと立去ってしまったのよ。

急ぎなようだったからあたしはあえて声を掛けなかったけど一体なんだったんだろう?

すぐに自分も文を持っていたことを思い出し文を探した。あたしの文はすぐに見つかった。

結局その文を鷹男に渡すことができず自分の部屋に戻ることにしたのよ。

何でだろう。やっぱり自分で文を渡すことができない。

こんなことが続いたら鷹男と会うことなんてできないじゃない。

あたしはやっぱりもう一度見直して小萩に渡して鷹男の方から会いに来てもらえるように

しよう。そう思い文を見直そうとした。

でも!!!!

え!????????

どうして!!!!

そんなことあるわけがないじゃない!

何度みてもあたしの字じゃない。

そう何度もなじ親しんできた鷹男の筆跡じゃない。

それなのにこれはどうして今上帝を呪い殺そうとする依頼が書いてあるのよ!

鷹男が今上帝を呪い殺そうとするなんてあるわけがない!

そんなことするわけがないじゃない!

あたしはわけが分からなくなりパニックに陥ってしまったのよ。

この一枚の手紙が陰謀への第一歩になっていたなんて思いもよらなかったの。

あたしの知らない水面下でさまざまな遣り取りがあっただなんて気がつきもせず

あたしはただ動揺して考えることしかできなかったのよ。

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