妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

好きなのに~狂おしい愛憎の終結9


結局元に戻った状態であたしは自分の部屋に戻った。

もう既に遅かったことに気が付いたのはそれからすぐのことだった。

夕餉が終わり一息がついたころ周りが物凄く騒がしくなっていったの。

沢山の足音が行ったりきたり。

そして警備のものたちが後宮にまで厳戒態勢で張り巡らされ急にピリピリし始めたの。

一体何が起こったのかもわからずにあたし達は部屋を出ることもかなわずにじっとしていることしか

できなかった。

そして様子を伺いに行った小萩が大慌てで部屋に飛び込んできたのよ。

「瑠、瑠、瑠璃さま~~~~~~~~~~~~」

女御という尊称も忘れて小萩は大声を上げて中に入ってきたのよ。

「小萩落ち着きなさい。一体何が起こったの?」

「それが、右大臣家東宮様に謀反を起しそれが失敗し沢山の方々が捕えられてしまったのです。

梨壺女御様がたも幽閉されて部屋から一歩も出してもらえない状況のようですわ!」

なんですって!!!!!!

じゃあ~もしかしたらあの文を書かせたのは右大臣家?

でも鷹男の女房が持っていたのよ。それって!

あたしは色々考えを巡らせていた。

頭がいい鷹男のこと。もしかしたらこの陰謀は最初から分かっていてこの陰謀を暴いたんじゃないの?

色々な考えが頭をよぎる。

そしてあたしは愕然とした。

もう遅いのだと。

陰謀が起こる前に止めたかったのに・・・・・・

大臣家が首謀者だったら高彬は?高彬はどうなったの?

まさか!あたしを助けるために陰謀を起したんじゃ?

「ねえ!小萩!高彬はどうなったの?無事なの?」

「それが陰謀によって誰かが命を落としたものはなかったそうです。右大臣家やそれに加担したものは

皆捕えられ幽閉か蟄居の形になっているようですわ。そして高彬様も!あっ!」

急に大きな声を上げた小萩はあたしに少し待つようにいい自分の部屋へと戻っていってしまったの。

そしてすぐに小萩はあたしのところに戻ってきて小さな声で文を渡しながらこういったの。

「これは高彬様が数日前に高彬様の身に何かがあったら瑠璃さまにお渡しするように言いつけられたものですわ。」

何ですって!

あたしはその文をばっと受け取り慌てて中身を読み出す

 

この文を読んでいるということはもう僕は東宮様に負けてしまったということなんだろうね。

苦しんでいる瑠璃さんを救おうと思い僕はありとあらゆるものを使い東宮様に望んだんだけど

ダメだったみたいだ。

瑠璃さんを後宮から出してあげることができなくて本当にごめんよ。

もう会うことはできないとは思うけど幸せになってほしい。

絶対に僕の後を追わないでよ。

瑠璃さんのことだから僕を助けようだなんて考えるかもしれないから。

瑠璃さん・・・・・さよなら・・・・・

高彬より

 

 

 

 

 


あたしはこの文を読んで立ち上がった。

高彬のことだから覚悟を決めて死を選ぶかもしれない。

鷹男と高彬の間で何があったのかは知らない。

でもあたしは高彬との付き合いは何十年とあるのよ。

高彬の性格だったら絶対にこのままで終わるわけがないわ。

あたしが高彬をここまで追い詰めてしまったのよ。

自分のことで必死になって高彬に救いを求めてしまったんだもの。

あたしが今動かないでいつ動くのよ!

今は丁度陰謀が発覚したばかりで皆が慌てて動き回っているところよ!

あたしが動ける隙は必ずあるわ。

高彬!お願いだから早まらないで頂戴!

お願いよ!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局僕は東宮様に勝つことができなかった。

東宮様を陰謀の首謀者に仕立て上げようと色々画作して自分のできる限りの力で向かっていったのに

ダメだったよ。

まさか自分が動く動きをさきに読まれて東宮様の手のひらで僕は踊らされていただなんてね。

僕は馬鹿だ。

でもまだ完全に負けたわけじゃないんだ。

僕は瑠璃さんさえ手に入れることができればいいんだから。

貴族としての栄光を奪われたとしても謀反人の称号をもらっても瑠璃さんさえ僕の元で一生を過ごしてくれればそれでいいんだから・・・・・・・。

もうそろそろ瑠璃さんは僕の文に気が付いたところだろう。

瑠璃さんのことだから僕を助けようと必死になって後宮から抜け出してくれると思う。

そうなったらもう僕のものだ。

早く瑠璃さん・・・・・・・・・・・・僕の元にきて欲しい。

これで瑠璃さんは僕のものだ!

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