妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

藤壺女御物語24

でもあれからこれといったことは見つからず八方塞がりが続いていた。 そんなある日、あたしは眠れなくて藤壺の前の庭先に降りて庭を眺めていたの。 そしてどれくらい経ったのか分からないけどあたしは気になる蝋燭の灯に気づいたの。 こんな時間についている…

藤壺女御物語23

丞香殿の女房の小夜という女が梅壺の女御様と組んで あたしを罠に嵌めようとしている。 でも、その証拠はない。 あたしが床下で聞いていたと言っても却って悪い噂が付きまとうだけですものね。 床下に潜る変人女御様! だなんて噂になったら父さまは当分寝床…

藤壺女御物語22

どうしようかな~ あんなに後ろ向きだったのに鷹男に励まされたら元気が出ちゃった。 案外気分がいいものよね。 「瑠璃様、なんだか今日は機嫌がいいですね。何かございましたか?」 「ううん、何もないけど、このままのあたしじゃだめだな~って思って。」 …

藤壺女御物語21

あれから大きな動きはないけど、あたしと梅壺の女御様との仲が 悪いという噂はすぐに後宮内を駆け巡っていった。 あれから毎日の様な嫌味の応酬にあたしでさえだんだん気が滅入っていったの。 あたしのバックには内大臣の父さまもいることだから表立っては何…

藤壺女御物語20

梅壺の女御様と初めてお会いした時、お姿は他の二人の女御様たちに比べて お美しくはないけど、あたしよりは綺麗だな~と感じたわ。 勝気な性格で、はっきりとした物言いではあったけど 先にあたしが入内したこともあってきちんとしたご挨拶をなさったの。 …

藤壺女御物語19

なんなのあの人、むかつくわね~ イライライライラ あたしは新しい女御様から数々の嫌がらせを受けていた。 嫉妬は仕方がないけれど、あたしをターゲットにするっていうのは おかしいじゃないの。 あたしが鷹男の帝の寵姫なのが嫌なんだろうけどさ。 こうも…

藤壺女御物語18 第二章

瑠璃姫と鷹男の想いは、吉野の君が思いをつなげてくれたことにより ついに結ばれることになりました。 けれど、鷹男は主上であり、瑠璃姫は女御の一人で他ならなかったのです。 お互い思いあっていようが、一人の姫君に 情を注ぎこむことは許されないはずで…

藤壺女御物語17 間章

夜の闇の中しずかに、静かに時間が経っていく。 夜の薄っすらと灯る蠟燭の灯が二人を映し出している。 あたしは緊張をしていた。 ついに夜御殿に呼ばれていたの。 以前から滅多にないお召しであったけれど、 あたしと帝の間では体を許したこともない。 ただ…

藤壺女御物語16 間章

吉野の里にて 「吉野の宮様、朝餉をお持ちしました。」 「ありがとう」 私のほかに部屋から誰もいなくなった。 私は吉野の里に拠点を移し数少ない下人を連れて 吉野の里に移るようになった。 私の出現は京では衝撃的な事実だったようで一時期私は 時の人とな…

藤壺女御物語15

吉野の君はなんて言ったの? 兄宮? えっ? だって吉野の君の兄宮といえば今上帝ただ一人のみ。 鷹男がそうだったなんて・・・信じられないわ。 どうしてあたしに黙っていたのよ。 あたしの気持ちが整理しきれていない中 初めて兄弟対決が始まる。 「お主上…

藤壺後宮物語14

なんということなのだ・・・ 数日前、私の母宮が急に参内されたことから私の葛藤が始まる。 母宮は驚愕的の事実をわたしに言い放った。 それは唯恵が私の弟宮だということ、 そして院は唯恵を自分の子としてお認めになること。 それだけなら私の心はざわつく…

藤壺女御物語13

亥一刻 また急に鷹男が藤壺にやってきた。 あたしは今自分の気持ちが鷹男と吉野の君の間で揺れていることに気づいていた。 でも、自分はどちらを選べばいいのか、どうしたいのかまだ結論をだせずにいたの。 それに今日はいつもの鷹男と雰囲気が違うように感…

藤壺女御物語12

吉野の里で暮らしていたあたしは、あの頃幼すぎた。 毎日のように大好きな人と遊べて、永遠にこれが続くと思っていたの。 「瑠璃姫、、やがて私が父上に認められ都に呼ばれ官位を授かることになったら お迎えに行ってもいいですか?」 「うん、いいよ!」 ・…

藤壺後宮物語11

もうすぐ唯恵いえ、吉野の君が来られる。 どんなことが起こるのかしら。 「律師唯恵お召により参上いたしました。」 「唯恵わざわざここまでよびつけてすまない」 「いえ、そのようなお言葉を頂けただけて誠に嬉しく思います。」 「して、唯恵」 「はい」 「…

藤壺女御物語10

大皇の宮様はあれから何もおっしゃられない、 ただ何か考え事をなさっているようだった。 「大皇の宮様、院御所が山科にあることは伺っておりましたけど 山科は墓所が多いところ。 院は変わった場所にお住まいなのですね。」 「それも院の思し召しなのですよ…

藤壺後宮物語9

そして大皇の宮様との対面が現実になることになった。 唯恵の正体とは誰なのだろうか。 あたしの運命はどうなるのだろうか? ドキドキ ここは麗景殿 大皇の宮様がついに参内なさったの。 帝の女御だからといってすぐにはご対面できるわけではない。 大皇の宮…

藤壺女御物語8

あれからあたしは、吉野の君、唯恵が気になって仕方がなかった。 それに、呪詛状の件も気になる。 これ以上唯恵が何も起こさなくてはいいのだけど。 あの時気になることがあった。 それは父君のことを尋ねた時のこと。 唯恵の顔、・・・あれは憎しみに染まっ…

藤壺女御物語7

寝所であたしは唯恵のことを考えすぎたせいか、中々寝付けないでいた。 階に降りて、少し夜風でも浴びようかな? その時だった。 「どこへ行くのですか?」 「誰?」 それは冴え氷る君の異名を持つ美僧唯恵だった。 あまりにも美しいかんばしに、あたしはつ…

藤壺後宮物語6

今女房の間では噂になっている僧がいる。 あたしは、今その方のことで頭がいっぱいだった。 だってあの人は… 「小萩、最近特に思うんだけど、内の女房達が凄い噂してない?」 「噂と申しあげますと、なんのことでしょうか?」 「なんか素敵な殿方がいるって…

藤壺後宮物語5

この二人ってどんな関係なんだろう? 最初は権の中将様のほうが上司かと思たけれど、話を聞くと 権の中将様が鷹男を立ててる節がある。だとすると、鷹男は左大将? でも若すぎる。雰囲気や言葉を見ても身分があるのはわかるんだけど、謎だわ。 「藤壺の女御…

藤壺後宮物語4

かぁ・・・なに、すごいかっこいい人じゃないの。 一体誰なの? あまりのかっこよさに、笑われたことさえ忘れてしまっていた。 「藤壺の女御様、どうかなさいましたか?考え事をなさっているご様子ですが」 「あっごめんなさい、なんでもないわ。」 「そうで…

藤壺後宮物語3

あれ、生きてるの、あたし… 「藤壺の女御様、藤壺の女御様!」 「あれ、?小萩!」 「あれ?じゃございません、瑠璃さま!」 「まあ興奮しないでよ、小萩」 「もう、瑠璃様は女御様になっても瑠璃様なんですわね。」 「嫌味はいいからあたし・・・どうしてこ…

藤壺後宮物語2

藤壺後宮物語2 あれから、長く患っていた今上帝が、ついに東宮に、御譲位をあそばされ、 光徳院と名乗り、ついに新しい帝が誕生なさったの。 新帝の御世になったので、人事も大きく変わって、父さまは、大納言から内大臣に、 幼馴染の高彬は、衛門佐から近…

藤壺後宮物語1

フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com) 藤壺後宮物語1 第一章 あるところに、瑠璃姫という名の姫がおりました。 摂関家の流れをくむ惣領姫。格式高い家柄に育った姫でございます。 しかし、一般的な姫とは大きくかけ離れた感性をおもちでした。 姫君とい…

更新

皆様方、お久しぶりです。 コロナ渦中いかがお過ごしでしょうか? 以前ブログに投稿したものをかなり編集してオフ本にした小説を ゆっくり投稿しようかと思います。 もう2年以上たちますが買っていただいた方ありがとうございました! (データーが消えてい…