妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

2022-06-01から1ヶ月間の記事一覧

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐4

弘徽殿の女御様があたし達の前に現れた。さすがは鷹男の母君さま。堂々とされて若々しく豪快な方だった。沢山の女性達の視線を一手に引きうけられているのに気後れもなく堂々とされていた。周囲をぐるりと眺められた時、あたしと一瞬視線が合った様な気がし…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐3

あたしは女御になった当初はとても幸せだったと思う。 鷹男は毎日のように麗景殿に渡ってくれたし御文も欠かさず私に贈ってくれた。 あたしに凄く気を使ってくれていたんだと思う。 最初だったからなのか、他の女御様からの嫌がらせもなく あたしは後宮生活…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐2

あたしが麗景殿の女御になって2ヶ月が経った。 後宮ではあたしを迎える宴が毎日続いたの。 いろいろな女御様方からの歓迎の宴が開かれ、 そのお礼の宴をあたしからも開かなければならなかった。 だからこの2ヶ月の間宴の毎日であたしはくたくただったの。 …

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐1

好きなのにシリーズ第二弾です。 好きなのに~揺れ動く恋心の続編です。 僕の心はどこへ行くんだろう~ 愛する瑠璃さんは僕を選ばず他の方を選んでしまった。 ずっとずっと瑠璃さんと結婚するのを夢見たのに破れてしまったんだ。 僕はそれでいいのか? そう…

交差する思い7終

私の心の中は嵐のように激情にもまれていた。 瑠璃姫を信じたい気持ちもあるのだが、あの訴えかけるような視線が脳裏を掠める。 思わず内大臣に真相を瑠璃姫に聞いて来るようになどとつい言ってしまった。 本来なら私がじかに瑠璃姫に聞けばいいものを本当の…

交差する思い6

あたしは親王さまを御生みした後やっと後宮に戻ったの。 長い事ここを離れたので案外懐かしく思えたの。 そんなに長い事ここにいたわけじゃないくせに ここでは辛い思い出ばかり・・・ でもあたしは意地を張るのは止めたのよ。 だからあたしの気持ちを伝えよ…

交差する思い5

私は前に進むことができず、どうしたものかと思い悩んでいた。 周りは喜びに包まれてはいたが私の心はあまり上を向いていなかった。 確かに世継ぎの次期東宮となる親王が産まれたのだ。 そして唯一愛している瑠璃姫が御産みされた御子だ。 嬉しいのだが、あ…

交差する思い4

結局あたしはどれだけ考えてもどれだけ考えても高彬への恋心はどこにもなかった。 高彬と燃える様な情熱の恋だったわけじゃない。 たまたまあたしが既成事実を作られそうになった所を 高彬が助けてくれて、そしてその時吉野の里から帰った時 筒井筒の仲にな…

交差する思い3

私は帝としか私をみない瑠璃姫を見るのは耐えがたかった。 しかし瑠璃姫への愛情がどれだけ経っても消えないのだ。 あんなに欲した相手は瑠璃姫ただ一人なのだ。 だからこそ瑠璃姫を手放すことなどできなかったのだ。 私は瑠璃姫が藤壺として入内してからほ…

交差する思い2

私はどこで間違ってしまったのだろうか。 いやもう分かっていた事ではないか、初めから私は間違っていたのだ。 しかし、仕方がなかったのだ。 私を選ばずに高彬を選ばれてしまったのだから。 私はどうしても瑠璃姫が欲しかった。 だからこそ、無理やり瑠璃姫…

交差する思い1

瑠璃姫から高彬と結婚なさると、 もう会わないという言葉が書かれた手紙が届いた。 瑠璃姫があの唯恵の事件の時二人が筒井筒の仲で 唯恵を待つために吉野の里に瑠璃姫が行ってから 時は随分経った。 そのため私は自分の身分を隠して使いのものを吉野に送って…

身を滅ぼそうとも 後

18禁です。 苦手な方はご遠慮ください。 瑠璃姫は気を失っていた。 先ほどまで楽しく笑っていた瑠璃姫は目を瞑り夢の中にいるのだろう。 その姿に私は興奮を押さえきれなかった。 「瑠璃姫!?」 私は瑠璃姫の唇に私の唇を押し当てた。 ただそれだけでどれ…

身を滅ぼそうとも 前

私は後悔はけしてしていない・・・・ やっとあなたを手に入れる事ができたのだから・・・・・自分の身を滅ぼそうとそれでもあなたを手に入れる事ができた。私は幸せなのだから・・・・・・・・・・身を滅ぼそうとも私は今まで皆の評価から歴代の帝の中でも一…

嵐のような恋物語20 終

本当なら吉野の君を吉野の里に連れて行くこと自体 もしかしたら追っ手に見つかる危険がある。 だからこの地を訪れることを鷹男はよしとしなかったの。 でも吉野の君は通法寺で炎上した折 遺体で見つかることになっているからそう早くここに追っ手が 現れるこ…

嵐のような恋物語19

あたしは動くことが出来ずにただ固まっていたの。 でもあたしの体は自然にどう動きたいのか分かるように この部屋を抜けだそうとしたその時、力強い体に抱きしめられ唇を奪われた。 「う~ん。ちょっと・・・離してよ!」 「ダメだ!瑠璃お前はどこに向かお…

嵐のような恋物語18

あたしは無事に保護をされて今は御車に乗っているの。 でもあたしは今何が起こっているのか一刻も聞きたいというのに 検非違使はあたしに詳しいことは全く教えてくれなかったの。 ただ今からあたしを安全な場所に連れて行く。 そういうだけ。 あたしはとにか…

嵐のような恋物語17

吉野の君がいなくなってからあたしはここからどうにかしてでようと考えたの。 でもいろいろこの塗籠を調べても外に出る方法が見つからなかった。 それからそんなにたたないうちに見たこともない女房が食事を持ってきてくれたの。 この女房を自分の味方につけ…

嵐のような恋物語16

あたしが気を失ってからどれだけ経ったのか全然分からなかった。 ここは窓もない塗籠だったの。 気付いてからとにかくここをでようと思って戸を開けようとしたけど 鍵がかかっているみたいであかなかったの。 仕方がないからあたしはまずどうしてここに居る…

嵐のような恋物語15

鷹男から本当のことが聞けてとても嬉しかった。 でもあたしが知らない間にこんなに大変な事件が始まっていたなんて 全然知らなかった。 なんでこんな大事な事をあたしに黙っていたのか、 あたしを仲間はずれにしたという思いもなくはないけど 今度こそはあた…

嵐のような恋物語14

あたしを抱き締めてくれる人がまさか鷹男だなんてあたしはあまりにも吃驚して しばらくは動けなかった。 鷹男に抱き締められてやっぱりあたしには吉野の君じゃなくて鷹男が好き! そんな強い感情に支配されていた。もし鷹男があたしを好きじゃなくて ただ東…

嵐のような恋物語13

どれくらい時間がたったのかは分からない。 あたしは気を失ったまま何処かに寝かせられていたの。 目が開いて気づいた時、周りには知らない女性達が数人いて あたしの目が醒めたことに気付いて一人は 何処かに行ってしまったの。 残った女性達は甲斐甲斐しく…

嵐のような恋物語12

高彬が何を知っているのか探るためにあたしは右大臣家の家人に協力を仰いで 高彬の動きを探った。 さすがに右近の少将といわれる高彬だから、簡単には動きを捉えられない。 それに慎重にしないと 高彬にばれることもあるため時間がかかったの。 それでも心は…

嵐のような恋物語11

女房からの知らせを受けたあたしはまたかと思ってしまったの。 最近よく高彬がこの三条邸にくるのよね。 前から弟の融と仲が良かったから遊びには来てくれてはいたけど、 そう頻回にくることはなかったのにどうしたのかしら。 それに吉野の里で鷹男と吉野の…

嵐のような恋物語10

東宮御所から出てきてあたしは吉野の君の文を貰っても なかなか自分の気持ちが落ち着かない日々が続いたの。 鷹男に告白される前からずっと吉野の君が 迎えに来てくれるとそう信じて待っていたはずなのに 今では何故か吉野の君と一緒に暮らすイメ―ジが浮かば…

嵐のような恋物語9

吉野の君からやっと連絡が入った。 あたしは本当のことが知りたかったの。 胸はドキドキする。 もし、面と向かってあたしのことなんて好きじゃない、そういわれたらあたしは どうなってしまうのかしら・・・・・・ ある一室まで案内されてあたしは鷹男を待つ…

嵐のような恋物語8

別れを告げられてから数日がたったの。 どうして鷹男はあたしにあんなことを言ったのかずっと考え続けていた。 それでも、別れの理由は分からなかった。 そんなある日、あたしは階でまた考え事をしていたの。 しばらくしたら人影が見えたからあたしは思わず…

嵐のような恋物語7

お互い告白を済ませ、自分達の想いを確かめあって あたしたちはそれから吉野の里を離れたの。 でも今度はちゃんと鷹男の身分も聞いて以前のように音信不通ではなく 頻繁に非公式ではあるけど 鷹男から何度も御文をもらってあたしも贈ってと 中々あえないけど…

嵐のような恋物語6

驚いた告白を受けたあたしは物凄く悩んでしまった。 今まで鷹男は小憎らしい嫌な奴で、 あたしのことなんて好意をもっていたそぶりなんて感じられなかったのに、爆弾発言! どうしようか悩んでしまった。 その上返事はすぐに出してだなんてあんまりよ。 あた…

嵐のような恋物語5

吉野の里でまた鷹男と過ごすことが出来るとは思いもよらなかったけど それでもやっぱり楽しくて仕方がなかった。 幼き頃と違って体も大きくなり、 あの頃とは違ってさまざまな発見もすることが出来た。 でも後少しで鷹男は吉野の里からまた離れていく。 そん…

嵐のような恋物語4

あたしは泣き続けていて鷹男はずっと戸惑ったまま なんとかあたしを宥めようと必死だったの。 だからあたしは段々そんな鷹男の姿をみて笑えるようになってしまった。 初めは本当の涙だったけど段々涙も止まり、 笑うのを必死でこらえていたんだけど さっきと…