妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐14終

あまりにも過酷の中にいたあたしはもう自分ではどうにも出来ないところにまで 追い詰められていた。 苦しすぎて苦しすぎて誰かに助けてもらいたくて仕方がなかった。 あたしは夜の帳が落ち真っ暗な中階を降りてある場所へと向かって行った。 あの時はただ鷹…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐13

僕は最初その噂を耳にした時嘘だと疑った。 瑠璃さんと東宮様は二人とも本当に愛し合って結ばれたのだから。 だから二人の恋のために僕は瑠璃さんを諦めたんだ。 それなのにどうしてもう瑠璃さん以外に東宮様と噂される女性がいるだなんて くだらない噂があ…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐12

あたしは高彬から逃げる形で麗景殿に戻った。 いつもだったら鷹男が自分の部屋に戻るまで庭を眺めていたのに 今日は無理だった。 あたしは自分の部屋に戻ることに躊躇していた。 この麗景殿にはまだ鷹男と楓さんの二人が一緒に夜を過ごしている。 それが頭に…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐11

毎夜毎夜鷹男は麗景殿にやってきて泊まって行く。 本来鷹男を独占しているのは麗景殿の主であるあたしのはずが 実は別の人の元で夜を過ごされている事実をもう今では知らない者がいないくらい 後宮内に知れ渡ってしまっていた。 女御の元に寵のある女性を客…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐10

招かれざる客を預かってから半月が経っていた。 鷹男の寵がある女性だということから麗景殿ではかなり神経質になっていた。 楓という女性が乗り込んできたのですもの。 女房達は警戒してピリピリしていたわ。 けれど彼女は大きな動きを見せることなくずっと…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐9

あまりにも非常識のお願いにあたしの頭の中は思考停止した状態になっていた。 数秒経ってから小萩の驚きの声、悲鳴、そして鷹男に噛みつくような批難の嵐。 こういう時って不思議ね~ 周りのものが大騒ぎをするとかえって自分は冷静になるみたいで鷹男を問い…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐8

後宮内のあの噂をあたしはまだ信じていなかった。 自分で確かめることもせず噂だけに踊らされるなんてそんなことあたしの性分じゃないわ。 いえ、それだけではなくあたしは鷹男を信じることにしたのだもの。 それから小萩に頼んで硯を用意してもらい鷹男に聞…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐7

東宮御所では人払いをして一人自分の思いに耽る一人の男が居た。 東宮御所の主である東宮こと鷹男。 これから起すことに自分の感情が揺れ動き踏ん切りが付かなかったからだ。 私はこのままどこに向かっていくのだろうか? いや、これから起こる事に自分が責…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐6

萩の花の宴が終わりいつもの生活に戻った。 あれから他の女御様からの嫌がらせは殆どなく静かな生活だった。 あたしはあの宴のおかげで他の女御さま達から反感をくらったと危惧していたため 何も起こらないことにホッとしていたの。 まさか、嫌がらせがなか…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐5

他の女御様がこの部屋を出て行きあたし達だけになったの。 それを確認した後更に弘徽殿の女御様は扇をパチンとならした。 その合図で弘徽殿の女御様つきの女房達とあたしつきの女房達が一斉に部屋を出て行く。 その姿を見た弘徽殿の女御様は小萩と弘徽殿の女…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐4

弘徽殿の女御様があたし達の前に現れた。さすがは鷹男の母君さま。堂々とされて若々しく豪快な方だった。沢山の女性達の視線を一手に引きうけられているのに気後れもなく堂々とされていた。周囲をぐるりと眺められた時、あたしと一瞬視線が合った様な気がし…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐3

あたしは女御になった当初はとても幸せだったと思う。 鷹男は毎日のように麗景殿に渡ってくれたし御文も欠かさず私に贈ってくれた。 あたしに凄く気を使ってくれていたんだと思う。 最初だったからなのか、他の女御様からの嫌がらせもなく あたしは後宮生活…

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐2

あたしが麗景殿の女御になって2ヶ月が経った。 後宮ではあたしを迎える宴が毎日続いたの。 いろいろな女御様方からの歓迎の宴が開かれ、 そのお礼の宴をあたしからも開かなければならなかった。 だからこの2ヶ月の間宴の毎日であたしはくたくただったの。 …

好きなのに~渦巻く嫉妬の嵐1

好きなのにシリーズ第二弾です。 好きなのに~揺れ動く恋心の続編です。 僕の心はどこへ行くんだろう~ 愛する瑠璃さんは僕を選ばず他の方を選んでしまった。 ずっとずっと瑠璃さんと結婚するのを夢見たのに破れてしまったんだ。 僕はそれでいいのか? そう…