妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

好きなのに~揺れ動く恋心15

瑠璃さんが行動することは分かっていた。

何としてでも東宮様に真実を聞くため動こうとするのは・・・。

妨害しようと思っていた。

絶対に二人を会わせるものかって・・・・・・

なのにどうして目を瞑ってしまったんだろう~

ずっと恋こがれた瑠璃さんを僕のものにすることは出来たはずなのに

それなのに結局僕は瑠璃さんの手助けをしてしまったんだ。

 

 

 

 

東宮様と瑠璃さんが出会う確率なんて

本当だったら100%ありえないはずだった。

なのに二人は僕が知らないところで出会いそして恋をした。

その時は東宮様から瑠璃さんを手ひどく振ったから

僕は悲しんでいる瑠璃さんを

強引に自分の方にむけてそのまま瑠璃さんと結婚できるはずだった。

それが権の少将の計画で二人は再会してしまったんだ。

再会しても二人の気持ちはすれ違っていて

僕はただ瑠璃さんを離さなければ

それでよかったはずだったのに。

僕も今度こそは二度と同じ過ちを起さずに瑠璃さんを離さない。

その気持ちは強く瑠璃さんが東宮様に会いにいかないように

わざと近くで番をして見たり。

けしてもう二度と二人を会わせない。

そう心に誓ったはずなのに

瑠璃さんがある御車に乗ったのを見たのに黙って見守ってしまった。

ははは・・・・

僕は馬鹿だ。

今物凄く後悔をしている。

瑠璃さんが乗った御車の中に警護のものが入ろうとしたとき

「不審者があちらにいるぞ!」

そう僕は遠くの方からその者達を呼び

瑠璃さんを上手く逃がしてしまったんだ。

でも・・・・・・

僕はここまでしか手助けはしない。

それからは瑠璃さんの力で東宮様との未来を掴むべきだ。

瑠璃さんが無事に東宮様に出会えることを切に願う。

 

 

 

でもね・・・・・・

瑠璃さん・・・・・・

僕はずっとずっと瑠璃さんが好きだったんだよ。

愛していたんだよ・・・・・・・

瑠璃さん以外僕は欲しくないんだ!

瑠璃さん・・・

だからね・・・・・幸せになってくれよ・・・・

そうしないと僕は・・・・僕は・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

あたしは何度も何度も鷹男に愛された。

自分の体の隅から隅まで

鷹男が知らないところがないくらい口付けを貰い

幸せいっぱいだった。

初めての行為に恐怖はあった。

でも鷹男は私の手をずっと握り締めながら私を安心させながら

優しく、そして激しく求めてくれる。

女の喜びをはじめて味わった。

その気持ちがなんていうのか分からない。

でも心は満たされた気持ちになった。

あんなに不安で、鷹男の気持ちが見えず

このまま鷹男の真実も知らずにずっと過ごしていたかもしれない。

そう思うとぞっと背筋が凍えるように怖い。

ビクン。

あたしは自然に背中が震える。

その時私の後ろからぎゅっと抱き締めてくれる手に力が入る。

「瑠璃姫?どうかされましたか?」

不安そうな声で鷹男が声をかける。

あたし達は今裸のまま抱き合った状態で過ごしているのよ。

普段のあたしだったら恥ずかしすぎて恥ずかしすぎて

裸のまま過ごすなんて出来ない。

まして大好きな鷹男の前で。

でも愛する鷹男の肌が温かくて、

そしてずっと今でも握ってくれる鷹男の手が優しくて

何だか離れがたかったの。

この手を離したら前のように鷹男に去られてしまったら

そうしたらあたしの心は壊れてしまうわ。

いろいろ自分の気持ちに没頭し過ぎてしまったあたしは

鷹男の質問に答えずボ~としてしまう。

その時

「きゃあ」

鷹男があたしの耳に息を吹きかける。

「ちょっと鷹男、ダメよ~そんなことしたら」

「しかし瑠璃姫が考えごとをして私を忘れてしまっているから。」

ややすねたような声で鷹男があたしに囁いてくれる。

そうだった、鷹男のことを忘れて自分の考えに没頭し過ぎてしまったわ。

やっとあたし達は心が通じて心地よい気分を過ごしていたのに

馬鹿な事を考えて

ダメね~~~~~~~~

いろいろ鷹男のことを考え出したとき

「あ!!!!!」

「瑠璃姫?」

そうよ~~~~~~~

急に嫌な事を思い出してしまった。

嫌なことって????

それは~~~~~~

「鷹男~~~~あんたに本命ができたって何処かの女房が噂をしていたわよ!

なのにあたしはすっかりその噂を忘れてしまっていたわ。

あたしはあんたが好きすぎてここまで来てしまった。

でもさすがに鷹男の本命の人が現れたのに

自分と一緒に愛されることになるなんて・・・・

それは・・・・・・

それは・・・嫌。

我儘だけど本命の人が現れて、鷹男がその本命の人を愛するところを

じかで見ないといけないなんて嫌。

だから・・・だから・・・・

あたしは・・・このまま・・・・・」

言っているうちに段々悲しくなってきた。

鷹男があたしを愛してくれることが嬉しくて体を許してしまったけど

でももし本命がいたんだったら、あたしは耐えられない。

急に思い出してしまった。

どうしてそんな大事な事を忘れていたのだろう。

あたしが必死に考えていたら鷹男が急に笑い出したのよ。

あたしが真剣に悩み切なくて悲しくて苦しい思いをしているのに

どうして笑い出すのよ!

あたしは凄く腹が立ち鷹男に背中を見せていたのに

真正面で鷹男を睨み付けた。

「鷹男!あんたって最低ね!

酷いじゃないの!

あたしはあんたと違って愛する人以外に

体を許すことなんてできないというのに

それなのにそれなのに・・・・

あんたには本命の人がいると言うのにそんな態度で!」

「瑠璃姫、どうしてきがつかれないのです?私の本命が誰なのかと」

「そんなの知るわけがないでしょ!

あんたの交友関係なんて全然知らないんだから。

まして大勢いた女性関係から本命がどのお方かなんて」

「私の本命は瑠璃姫、あなたですよ。」

「は?」

「だから私の本命は瑠璃姫あなただけですよ。」

「なんですって!そんなの・・・そんなの信じられるわけがないわ。

あんたはどれだけ浮名を流したと思っているのよ。」

「そうですね~誰も信じてくれないでしょうね。

私は今まで女性を利用できるか利用できないか、

それしか価値が無いとそう思ってました。

女性の気持ちなんて私にはどうでもよかったのです。」

そうね・・・・鷹男はいろいろな沢山の女性達を手に入れてきたわ。

女遊びが激しい東宮様で有名だったもの。

その東宮様に自分が恋するなんて夢にも思わなかったわ。

「瑠璃姫も利用出来る女の一人だとそう思ってました。」

あの頃の気持ちが甦りあたしの目に涙が浮かんでくる。

その涙を人差し指で救いながら鷹男はあたしにこういったの。

「あなたが高彬と仲がよいことを知り

私の心の中はどす黒く何も考えきれないくらい不快な気持ちで

いっぱいでした。

すぐにその場を離れたくてあなたに酷い言葉を投げつけました。

本当に申しわけありませんでした。

あなたのことは早く忘れたくて他の女を抱こうと思いました。」

あたしはこれ以上聞きたくない。

鷹男の手を離そうと思った。

でも鷹男はあたしの手を離してくれなかった。

あたしの目をじっと見つめ話を続けた。

「しかし私はその女を抱く事は出来ませんでした。」

「えっ!?」

「私はその時初めて後悔したのですよ。

自分が誰を愛しているのか、それが誰なのか・・・・

それが私にとって初めての恋だったのです。

それが瑠璃姫、あなたの事なんですよ。」

「そんなことって・・・・・・そんなことって・・・・」

あたしは信じられない気持ちでいっぱいだった。

あたしが鷹男の初恋だなんてそんなはずが無いじゃない。

鷹男は数々の素敵な女性と出会ってきた。

その数々の女性達をおいて自分がそうだなんてそんなことって

「信じてください。瑠璃姫。

あなたを好きだと愛しているのだと認めた時

あのどす黒い不快な気持ちも分かったのですよ。

それがまさか嫉妬だとはね。

ふふっ・・・おかしいでしょう。

沢山の女性と出会いながら今さら本気の恋をしてしまうだなんてね。

そして気がついた時にはもう遅かった。

あなたは高彬と婚約をし、私からドンドン離れて行ってしまった。

自分が悪いのに一番悪いのにあなたを自分のものに出来なかったのが

苦しくて苦しくて仕方がありませんでした。

あれから他の女など欲しくなくなりました。

今まで自分の野心のためにと女を抱き続けていたのに

瑠璃姫以外全く欲しく無いのです。

このままあなた以外欲しくありません。あなただけが欲しかった。

そして私の腕の中にあなたがいる。

今度こそ私はあなたを離すつもりはありません。

あなたが後悔してももう離しません!」

力強くあたしは鷹男に抱き締められ

あたしは凄く嬉しくて仕方がなかったの。

やっと鷹男から真実を聞く事が出来た。

あたし達はずっとすれ違ってばかりいた。

その気持ちがやっと二つに折り重なった。

あたしは鷹男から絶対に離れない。

これから沢山の苦しい事が待っていると思う。

それでもあたしは絶対に負けない。

鷹男があたしを愛してくれているのだから。

鷹男・・・あたしを絶対に離さないでね~

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