妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

交差する思い7終

私の心の中は嵐のように激情にもまれていた。

瑠璃姫を信じたい気持ちもあるのだが、あの訴えかけるような視線が脳裏を掠める。

思わず内大臣に真相を瑠璃姫に聞いて来るようになどとつい言ってしまった。

本来なら私がじかに瑠璃姫に聞けばいいものを本当のことを聞くのが私は怖いのだ。

そしてすぐに内大臣から瑠璃姫が気を失ったことを聞くことになった。

あの瑠璃姫が気を失うとは、私はそこまで追い詰めてしまったのか、

私はしばらく呆然としてしまった。

このままでいい訳がない。

私は決心を強め、高彬に本心を聞く事に決めたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「右近の少将高彬、御前のおよびで参上つかまつりました。」

「高彬、そなたは噂を耳にしておるのだろう。」

「噂とはどのような噂ですか」

「しっておろうにそのようなことを申すのか?」

「お主上はまさか本当に藤壺の女御さまが

不義の子を御生みしたと思っておられるのですか。」

「それはどういうことなのか」

「私から愛する姫君をお奪いになさったのに、それでもあの方を疑いになさるのか」

「・・・・・・」

「もしそうであったなら初めから私はあの方が入内なさる前から奪っていましたよ」

「高彬・・そなた・・・」

「私はあの方だけを幼き頃から愛し続けてました。

愛する人はあの人ただお一人と決めておりました。

もちろんあの方の入内前にさらうつもりでした。

家のことなど、そして今上帝に逆らってまでも私はあの方が欲しかった。

でもあの方のお腹の中にはすでにややこがおりました。

ですから私は諦めたのです。

なのにお2人は幸せな様子も見せずお互い悲しい顔しか見せなかった。

だから私はあの方をあなたから奪おうと決めたのです。」

「高彬・・・・」

「一体なんなのですか、あなた方は2人で気持ちを言い合うこともせずに

何を心の中にしまっておられるのですか。

もうお互い気持ちは分かっていなさるのに

いまさら自分の心まで疑いなさるおつもりか。

私はあの方にあなたに本心を打ち明けるようにそう答えただけです。

私が三条邸にいったことで噂に拍車をかけたのは申し訳ございません。

軽率な行動でした。

私はいかような罰でもお受けいたします。

私の愛する方とそして尊敬に値するお方の役に立つことができるのなら

私はいかような罰でもお受けいたします。

お2人が幸せであられますように私は陰ながら応援いたします。」

「高彬、高彬すまぬ」

私はただ高彬と瑠璃姫の仲を疑うことしか出来なかったのに

高彬は恋敵であるこの私でさえ許すと申すのか。

お前はなんていう奴なのだ。

お前に申し訳がつかない。

私は高彬に許しをこうことしかできなかった。

そして私は瑠璃姫に自分の気持ちを伝えようと思う。

瑠璃姫・・・・・

 

 

 

 

 

鷹男もうあなたと分かりあえることは出来ないのね。

もう鷹男はあたしを愛することを止めてしまった。

あたしが悪いのにそれでも辛いなんて、

 

瑠璃姫もうあなたを想うことに疲れました。

もう高彬の元に戻っていいですよ。

私はあなたを忘れますから。

 

嫌よ!鷹男あたしを捨てないで~

「鷹男行かないで!」

「瑠璃姫私はあなたの元にずっといますよ。」

「???」

あたしは自分の手が誰かの手と結ばれていることに気付いたの。

そしてこの声の主が誰なのか

「鷹男!どうして」

「瑠璃姫私はあなたに謝らなくてはいけません。」

「謝るだなんて、そんなのあたしの方こそが」

「いえ、私が初めからあなたの意思を無視して入内させたことが

一番問題だったのです。

あなたに許されるわけがないと思いあなたの心を取り戻すことさえ出来ずに

ただ我武者羅にあなたの体だけをもてあましただけでした。

瑠璃姫が里下がりに高彬と出会ったと聞いただけで

あなたは高彬の元に行ってしまう、そう思えて仕方がなかった。

あなたの心は高彬のものだったのだから」

「それは・・・」

「高彬に激励されましたよ。」

「高彬が・」

「はい、そうです。あなたをもっと信じろとそういわれました。」

「高彬がそんなことをいったの」

「はい、そうです。

あんな素晴らしい部下が私の下に付いているだけで嬉しいことですね。」

「そうね。あの鷹男。あたしも高彬に言われちゃった。鷹男に本心をぶつけろって」

「それはどういうことなのですか」

「あのね、鷹男、あたしがあなたに吉野の里から別れの手紙を書いたのは

あなたの言うとうり鷹男のことを考えたくなかったの。

あなたには他の女御さまもいる。

あたしは何もとりえがないただのお姫様でしかないの。

そして鷹男の元に入内しても、

あたしが後宮の生活をすんなり過ごせるわけもなく

ただ鷹男に迷惑しか掛けれないでしょう。

そして鷹男があたしを一生愛してくれるかなど、分かる訳がないし・・」

「瑠璃姫それは違います。」

「鷹男あたしはあんたに幻滅されたくなかったのよ。

あなたには元気いっぱいな瑠璃姫でいられればそれでいいって思うもの。

人の心は急に変ることもある。

だからあたしは鷹男が愛する瑠璃姫のままでいたかったの。

そうすれば一生あなたに幻滅されずに愛され続けることができるじゃない?

ふふふ、でも駄目だったわ。

結局あなたに抱かれ、

あたしはどんどん鷹男のことしか考えられないようになってしまった。

あたしはあなたを許さないという気持ちだけでこの後宮にいられたんだわ。

高彬にあたしが逃げてるといわれた。

確かに鷹男から逃げていた、でもあたしは思ったの。

この不穏な空気に満たされた後宮から鷹男を守りたい。

あたしはあんたしか好きじゃない。

鷹男だけを愛しているの。

だから鷹男今まで本当にごめんなさい。

許して貰うことなんてできないけど

あたしは陰ながらあんたを応援しているわ。

もちろんこの御生みした親王さまは鷹男の御子さまよ。

あたしは鷹男しか体は許していないんだから」

「では高彬とは」

「なにもあるわけないじゃないの。

高彬のことを本気で好きじゃないといっていたくせに」

「それはそうですがでは本当に」

「くどい、あたしは鷹男のものよ。今まで辛い態度ばかりでごめんなさい。

あたしは強くなります。

あんたや御子さまを守れるような素敵な女御になるわ。

鷹男こそ今度は絶対に協力してくれるわよね。」

「もちろんですよ。私の瑠璃姫。やっとあなたを奪うことができました。」

「鷹男、ずっとあたしを思ってくれてありがとう」

 



 

 

 

 

 

 

 

 

数年が経ちあたしのお腹の中にはまた一人やや子が授かっていた。

「母上~~~~~」

東宮!」

一人目の子供があたしに抱き着こうとしていた。

東宮は鷹男そっくりな顔立ちで不義の子だと噂されていたのは払拭されていたの。

「こら!」

「ああ~~~~」

東宮は鷹男に抱きこまれていたのよ。

「こら東宮、母宮はお腹にややがいるから抱き着いたら駄目だと言っているだろう」

「そうでした。でも父上、それだけですか?」

「なんだと?」

「ふふふ」

「ふふふ」

東宮と鷹男がにやにやしながら対決してるわ。

鷹男ったら東宮にまで嫉妬するのね。

困ったものだわ。

東宮はまだまだ甘えっこなんだから仕方がないのにいつも二人で

あたしの取りあいをするのよね~

見ていて和むわ。

なんて幸せな光景なの。

私たち幸せなのは高彬のおかげよ。

高彬も北の方を迎え幸せそうにしているようで

あたしたちは安心したわ。

いつか高彬の子供が生まれたらあってみたいと思う。

そんな未来もすぐそこでしょうね~

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