妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

嵐のような恋物語17

吉野の君がいなくなってからあたしはここからどうにかしてでようと考えたの。

でもいろいろこの塗籠を調べても外に出る方法が見つからなかった。

それからそんなにたたないうちに見たこともない女房が食事を持ってきてくれたの。

この女房を自分の味方につけようとしても女房が中に入ったとき、

女房の行動を見計らって外に出ようとしても

女房の他に外には護衛の者があたしの姿を出さないように威嚇をしていた。

だからその女房に話しかけることもできず、

全然外に出れなくてどうしようもなかったの。

あれからどれだけたったかはわからなかった。

食事も実際のところ朝、昼、夜でもってきてくれているのかもわからずに

あたしはただただここで何もせずにいることしかできなかったの。

でもある日、いつもの女房の様子もおかしくてどうしたのか不思議に思っていたら

外が少し騒がしかった。

そう思ったら急に静かになりそれと同時にこの塗籠の鍵を開ける音がしたの。

それから中に入ってきたのはなんと高彬だったのよ。

「瑠璃さん大丈夫かい?」

「高彬!あんたなんでここに?」

「そんなことを話している余裕なんてないよ。すぐにここを出よう!」

そういってあたしは高彬に連れられて久しぶりに外に出ることができたの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもそれは罠だったの。

もうすでに外には沢山の警護の者がいてあたし達に向かって刃を向けた。

そしてその真ん中には吉野の君がいたのよ。

「右近の少将高彬殿、やはりこれは罠でしたね。

私がここを離れたと思ってこの別宅に進入されたのですね。

危うく騙されるところでした。

あなたはとても有能なんですね。

だれも私が裏切っていることなど、兄上でさえ気がついていないというのに

あなただけはここに瑠璃姫がいると気づかれるとはね。

でも右近の少将に突き止められたならすぐに兄上に私のことは

見つかったようなものですね。」

「だったらもう吉野の君、観念して計画をやめて頂戴。」

「ふふふ、それはできません。」

「宗唯様どうしてなのです。あんなに東宮様はあなたのことを信じて見えています。

二人はとても仲がいい兄弟ではありませんか?なのにどうして?」

「高彬殿あなたならおわかりなのではありませんか?

あなたも瑠璃姫がお好きなのでしたらね。」

「・・・・・」

「二人とも後少しで終わりです。あなた方に動かれたらもっと大変なことになります。

ですから今度は二人でこの塗籠にいてもらいますよ」

「吉野の君!」

あたしは叫んだ。

でも吉野の君はあたしの叫びが聞こえたはずなのに

何も言わずにまた去ってしまったのよ。

 

 

 

 

 

 

 

あれからあたしは高彬と塗籠に閉じ込められたままだったの。

無理なのは承知でまたもや高彬とここを抜け出せないか調べたり計画を立てようとしたの。

でもさすがにあれから女房がここを訪れることは二度となかった。

高彬の力でもこの扉を開けることも出来ずにあたしたちはただここに居るだけ。

高彬が何故ここに来たのかはもともと鷹男からあたしの護衛を頼まれたこともあったんだけど

あたしが高彬から鷹男のことを聞いた時、高彬もそれをあたしに知られたことは不覚に思ったみたい

だけどそれより吉野の君の事を少し疑問に思った見たい。

あたしが鷹男から愛情をもらってないと嘘を聞いたのは吉野の君からだったから。

でも吉野の君は鷹男にいろいろ協力をしている一人だったしあたしに鷹男の本心を知られないように

考えてそういったのだと思いこんだ見たい。

でも鷹男からあたしが鷹男のやろうとしていることに協力するからあたしの連絡係になるようにと

言われて早めに三条邸にいったらあたしはすぐに戻るという文を残して姿を消してしまった。

だからといってあたしは鷹男からの連絡を待つつもりなはず。

そんなあたしが単身で動き出したから不審に思って一応吉野の君の動きも探っていたみたい。

それで吉野の君の行動がおかしい事に気付いてこの別邸を探してあたしを見つけたのよ。

さすがは高彬!でも吉野の君はそれよりも一枚も上手だったってわけなのよね。

そんなことを思いながら高彬とどれだけ時間が経ったのか分からずに話している頃

京では陰謀が巻き起こり始め物凄く大変な事が起こっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


あたしと高彬が長い事ここに閉じ込められているなあ~と感じはじめていたとき

外では大きな騒ぎとなっていたの。

あたしと高彬は外の状況が把握できずにただただ吃驚しているだけだった。

外では怒号や悲鳴が響きはじめたとき沢山の足音が聞こえはじめたの。

そうしてあたし達のいる塗籠の扉がどんどんとたたきはじめる音が響き始め

沢山の検備違使たちが

なだれ込むように入り込んできたの。

あたしたちを取り囲むように入ってきた一団は

中に高彬がいることに安心したかのようにあたし達は保護されたの。

高彬はあたしを無事な場所に届けさせるように手配させて

高彬はこの検備違使たちから話を聞きながら纏めあげるように動き出したのよ。

あたしは何があったのか全く分からないまま

何処か安全な場所に連れられていったのよ。

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