妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

初恋~叶わぬ思い~7

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貴久から鷹男の女御になってもいいという嬉しい言葉に

あたしはつい気持ちが昂ぶってしまい

今すぐにこのことを鷹男に知らせようと思ってしまったの。

いつもなら鷹男は政務があるから終わってから会いに来てくれるというのに

自分から会いに行ったの。

探してみたけど丁度鷹男は一休みしているらしく

どこにいるのか分からなかった。

だったらいつもの桜の木へ行って見たらそこにはなんと鷹男がいたのよ。

この桜の木はあたし達二人の他に知っているのは東宮様だけ。

ここであたし達二人が会っているのをみられるのも

よくないと思っていたから、ここでは

二人きりで会わないように気を付けていたというのに。

それだけあたしたちの間では大切な場所だったから・・・

けれどつい会えた嬉しさが強くて鷹男に話しだしたの。

「鷹男!」

「瑠璃姫?どうされたのです。

まだ私は政務の途中で少し空き時間があったからここにきたのですが」

「ごめんなさい。少しお邪魔だった?」

「そんな訳あるわけないではありませんか?

本当ならこの空き時間でもあなたに会いたくて仕方がなかった。

でもあなたは今日、右衛門佐とお会いになるといわれていたから

会いにいけないと思いここで過ごしていたのですよ。」

「そうだったの・・・鷹男!貴久が鷹男の女御になることを賛成してくれたのよ!

凄く嬉しすぎてつい鷹男に今すぐに知らせたくて鷹男を探していたのよ。」

「瑠璃姫!それは誠ですか?

右衛門佐はとても素晴らしい若者だが彼にとっては私は母を奪う輩ですからね、

少し心配していたんですよ。そうですか彼が・・・・・」

「ふふふ~私の大事な息子は鷹男だったら任せられるって言ってくれてね。

初めは信じてくれなかったけど、

あたしたちの今までの経緯を簡単に教えたら許してくれたわ。」

「右衛門佐が承諾してくれたのなら

あとはあなたがここに正式に来てくださるのを、待つだけですね。」

「ええ~そうよ鷹男」

あたしは嬉しくてつい鷹男と話しながら

鷹男の目に吸い込まれるように接吻をしたの。

このとき見られているとは思いもせずに・・・・・・・・

そしてついに見つかってしまったの。東宮様に・・・

誰もいないと思っていたのにいつの間にか人の声がした。そして

 

「これは一体どういうわけですか!瑠璃姫!

あなたは以前この桜の木の下で亡き夫である

右大将の高彬殿を思いだし、そして涙して悲しまれていたではありませんか。

それなのに何故父上と一緒に居られるのです。その上、接吻などと!

そして父上こそどういうおつもりか!

もう新しい女御など迎えないとそうおっしゃられていたではありませんか。

それは我が母上を愛するが為。

建前はもう貴族同士の争いを避ける為とは言われてましたが

それでも我が母上が一番大切な人だとそうおもわれているのだと思ってました。

それなのにどうして!!!」

 

悲鳴のような声、鷹男の息子である東宮宗義さま。

彼にとっては彼の母上である丞香殿の女御さまが、鷹男にとって

忘れられない最愛な妻だということを思っていたのだろう。

まして小さい頃から知っていた女が

急に新しい女御になるなんて許せないことだったんだわ。

東宮様には高彬のことを言われてしまった。

あたしは東宮様の顔を見ることが出来なかったの。

あんなに死んだ夫を思っていただろう女が

自分の父である帝と接吻をしているなんて許せないことなんだわ。

あたしは何も言えす下を向いていたら鷹男が東宮様から庇ってくれたの。

東宮、そなたに以前もう新しい女御は迎えないとはいった。

しかし自分がずっと望んでいた姫君以外はとそういったと思ったがな」

「では帝はその姫が初恋の・・・そうおっしゃられるのか!」

「そのとおりです。私の愛する姫は彼女しかおらぬ!」

「・・・・・それでも納得できません。

今さら、今さらその姫を父上が娶ろうだなんて・・・・

帝はこの後宮をこれ以上騒がせたくないからといわれていたと言うのに

その姫は内大臣家の姫君ですよ。

今さらこの後宮を混乱に貶めるおつもりなんですね。」

東宮・・・・そうではない。

内大臣家は姫君の弟君が末の姫君とも婚姻を交わしているし

大臣家内大臣家と交流がある家柄。

今さら内大臣家とあい争うことなどけしてないと考えるが」

「そうでしょうか、もし父上と瑠璃姫が一緒になって仮にややが出来たとき

そして私に誰も子供がいない場合どうなるとお思いなのです。」

東宮そなたは自分のその後のことを心配しているのは分からないでもない。

しかしそなたはまだ若いではないか。

まだ梨壺の女御も嫁いできたばかりだしそのようなことは」

「そういうわけはない!どうして!どうして今さら瑠璃姫を!

瑠璃姫を新しい女御に仕様だなんてそんなの許せない!絶対に!」

そう怒りを露にした東宮様はこの桜の木から立去ったの。

このような場面で東宮様に見つかってしまっただなんて最悪だわ。

東宮様があたしを受け入れてくれるなんて確かに甘かったんだわ。

いくら東宮様と仲がいいとそう思っていたけど

今さら父に新しい妻が出来るのは抵抗があるのでしょうね。

別に東宮様にお許しがなくても女御にはなれる。

でもあたしの息子は賛成してくれたのに

鷹男の息子からは賛成されなかった。

少しへこむわね。東宮様なら簡単に受け止めてくれると思っていたのにね。

でもいくら東宮様に反対されたからといって女御になるのは諦めないわ。

結局東宮様とあれから話すことも出来ずあたしは鷹男の新しい女御となったのよ。

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