妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

届かない想い2

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あまりにも感情が収まることが出来なくて、

あたしはあれからすぐに小萩に御両紙と硯を用意させて

あるお方に御文を届けたのよ。

三条邸にいたとしても高彬はすぐに来れるだろうし、

あたしがどれだけ悲しんでいるか分からせないと気がすまない。

だからあたしは家出をしようと思ったの。

そしてすぐにここからでて行ける様に小萩に準備を頼んだわ。

だからといって御文の相手が良いお返事をくださるかは全然分からない。

あたしみたいな一貴族が軽々しくいける場所ではないしね。

かといって簡単に見つかる場所に行ったとしても

高彬に連れ戻されるのが目に浮かぶから簡単に高彬もこれない場所にしたのよ。

あたしはしばらくしてから御文の相手から同意の返事をいただき

早速父さまに家出をすることを伝えに行ったの。

だれにも内緒で家出は当たり前なんだけど

少し前に吉野の君を助けに行ったおかげであまりにも

父さまたちに心配を掛けすぎたから

あたしの居場所位は教えておこうとそう思ったのよ。

あたしが高彬からの浮気で怒っている事は知ってはいたけど、

こんな愛人や子供の話なんて我慢が出来ないから家出することを

父さまに伝えたわ。そうしたら物凄く吃驚されて大反対だったわ。

でもあたしが家出する先とそのお方があたしに協力してくれると言うことで

父さまもなんとか許してくれたの。

もちろん父さまには高彬にあたしの居所は絶対に言わないように伝えたわ。

もし言ったらあたしはまた違うところを探して出て行くからと脅しもかけておいた。

高彬がもし父さまに聞きに来たとしても

自分で探してあたしの心を取り戻すように伝えて欲しい

そう言ってあたしは三条邸からでて行ったのよ。

もちろん小萩だけは一緒に連れて行ったけどね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「瑠璃さま、本当によろしかったのですか、

高彬さまに内緒で家出などしてしまって。」

「ふん!別にいいのよ。男っていうのはどうして

自分の北の方一筋ということが出来ないのかしら。

当たり前のように愛人を作るからだから愛を信じられないのよ!」

「しかし瑠璃さま、貴族の殿方はそれが当たり前で、

ですから瑠璃さまの方が少し特殊なのだとそう思うのですが」

「何よ!小萩はすぐ貴族社会の訳の分からない常識に捉えられちゃって嫌だわ!」

 

「おほほほほ~瑠璃姫、相変わらず怒って見えますわね。」

急に小萩だけしかいなかった場が沢山の人たちで溢れだしこの場は賑やかになったの。

そしてあたしがこの場所に匿って貰っている方がこのお方なのよ。

「申し訳ありません。大皇の宮さまがおみえになる前に御挨拶に伺うべきでした。」

「あらまあ~よろしいのですよ。瑠璃姫のお願い事ですもの、

先日はいろいろお世話になりました。

瑠璃姫がお困りであるなら協力は惜しまないですわよ。」

相変わらずお元気な大皇の宮さまだわ。

あたしは結局家出先を大皇の宮さまがお住まいになる院御所に行くことにしたの。

藤の宮さまのところとか考えたけど簡単に高彬に見つかっちゃうじゃない。

隠御所だったらそう簡単には見つかることなんてありえないし

高彬だって軽々しくこちらには来れないもの。

とはいえ、高彬はあれでも隠御所に出入りを許されるくらい

光徳院や大皇の宮さまに信頼は厚いから

だからこそあたしが隠れるのには丁度良いのよ。

簡単に見つかって連れ戻されるよりは難しいところが良いじゃない。

だからといって難しすぎて見つからず

絶対に連れ戻されることが出来ないのも困るし。

あたしは絶対に高彬を許さないわけじゃないの。

ただあの時は気持ちが我慢できなくて

高彬のことを受け入れることなど出来なかった。

だからこそ高彬がなかなかこれない場所で少し自分の頭を冷やそうとも思ったのよ。

大皇の宮さまの所にいたら高彬じゃなく

鷹男にまで気付かれてもいけないから大皇の宮さまにも

口を硬くするように伝えてあるし、

後はどれだけ高彬があたしを必要としているかよね。

相当あたしに許しを請ってくれるように頑張って貰わなくっちゃ。

あたしは高彬が許しを請いにこの院御所に来て

あたしを迎えに来てくれるとそう信じていたの。

だって高彬はあたしだけを愛してくれるとそう誓ってくれたんだから・・・・・

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