妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

好きなのに~揺れ動く恋心13

鷹男があたしを助けてくれた理由は結局分からなかった。

鷹男の言いたいことなんてさっぱり分からない。

ドンドン混乱に陥ってしまう。

高彬はそんなあたしの不安を取り除くかのように抱き締めてくれる。

そんな高彬をしりめに、あたしは鷹男のことばかりを考えてしまっていたの。

結局あたしは一人にして欲しい

そう言い高彬から離れてしっかり考えることにしたのよ。

 

 

 

 

 

今は一人。夜も深く周りはとても静かだった。

あんなに宴で騒がしかったのに夜も遅いためか

宴も終わり今は皆寝静まったかのように思う。

あたしは今すぐ気持ちを整理しないといけなかった。

明日には鷹男は東宮御所に戻ってしまうのですもの。

その前にあたしは鷹男への気持ちをしっかり考えないといけない。

 


ずっと鷹男のことを考えていた。

初めて好きになった、愛した人、それが鷹男だった。

身分など全然知らず、なのにあたしは疑いもせずに鷹男を受け入れていた。

鷹男と結婚したい。

その気持ちは大きかったのに自分の気持ちを確認したと同時に

鷹男からの裏切りの宣告を受けた。

裏切られたショックにあたしは凄く苦しくて泣いた。

そんな時に高彬から求婚の言葉を貰ったの。

あたしにとっての高彬はもう一人の弟のように思っていた。

そんな頼りない弟だと思っていたのに

あたしをずっとずっと想ってくれていたことは

凄く嬉しかった。

急に男らしい態度で接してくる高彬に頼もしさを感じた。

あたしはその姿にドキッとした。

今まで思っていなかったのに気持ちが揺れた。

でも・・・・・・・・・ふふっ・・・・・・・・

今思うとそれはトキメキじゃなかった。

その変化にあたしは受けとめながら

なかなか受け止めきれずその変化にドキッとしてしまったのね。

あたしの心は傷つき、もう鷹男のことは考えたくなかった。

だから高彬へと甘えてしまっていたのだわ。

結局あたしの心は高彬へと向いてはいなかった。

未だに高彬は弟以上には思えなかったの。

このままあたしは高彬と一緒になる事なんて出来ない。

あたしは・・・・・鷹男の気持ちが知りたい。

どうしてもう一度あたしの前に現れたのか、

今日の再会の時のあの叫び声。

あの真意は何なのか知りたい。

このまま黙って鷹男を見送る事なんて出来ないじゃない。

あたしは決心がついた。

何が起ころうとも鷹男に真実を聞いて見る。

だからあたしはとんでもない行動に走ったの。

この計画がばれてしまっても別にいい。

いえ、ばれる確率の方が高すぎる。

ばれたおかげでどんな罪を問われるかもしれない。

それでもよかったの。

あたしは見つかってどうなったとしても

体当たりをすることに決めたの。

 

 

 

 

 

明くる日東宮様一向は東宮御所に向かって三条邸を発った。

その一行の御車の中には招かれざる客が潜んでいた。

ひっそりと瑠璃は御車の唐ビツの中に息を潜めていたのだ。

 

 

 

 

 

 

あたしはなんとか唐びつの中に隠れていたの。

もし見つかったらあたしの命はないかもしれない。

それでもあたしはどうしても鷹男の気持ちが知りたかったの。

自分の力で東宮御所に入る事は不可能だと思った。

でも三条邸から東宮御所に入って

そこから鷹男に会いに行くなら可能なのではないか。

そう思ったの。

一番よかったのは鷹男に三条邸にいる間に会いに行くこと。

それが一番いい方法だと思ったけど

外に出ようとしたとき高彬がすぐ傍で番をしていたの。

まるであたしの行動を知っているかのように。

だから無理だと思った。

でも東宮御所に戻る時だったら

高彬は警護の責任者だからあたしから気を離すと思う。

だからこうするしか方法はなかった。

一番危険な方法だったけど

どうしても鷹男に気持ちを聞きたかったのだから・・・

それから数刻が経ってついに東宮御所についた。

ここが問題だった。

この唐びつの中身は鷹男の衣装や装飾品の数々だった。

だから人間の重さほどはない。

いくらあたしが女だからといっても体重は軽くはない。

だからこの唐びつを持ったとき

違和感を感じて中身を確認するかもしれない。

そうなってしまったらあたしの身はどうなってしまうかわからない。

あたしの心臓はバクバクいい、緊張はピークだった。

ついに御車は止まり外は騒がしくなっていく。

そんな時ついに中を覗こうとするものの声が聞こえた。

ドクドクドクドク

なのにいつまで経っても外から誰かが入ってくる音はしない

???????どうして?

中の荷物を出そうとするんじゃないの?

不思議でいっぱいだった。

あたしは誰もこないんだったら今すぐここからでなくては。

そう思い唐びつから外に出てゆっくり御車から降りた。

周りを意識しながら外を見ると周りには誰も人影はなかった。

不思議だけれどこのままここにいたほうがやばい。

だからあたしは見つからないように周りを気にしながら中へと入ったのよ。

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