妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

嵐のような恋物語3

あたしは男になんて興味がない。

初恋の吉野の君はあれから何年もたっているのに連絡さえしてくれない。

そして鷹男も・・・本名を言ってくれなかった。

だから一生独身を貫き通してやる。

そう思っているのに父さまは全然あたしのいうことを聞かずに

いつもいろいろな貴族の息子を勧めてくるのよね。

まだ13,4の頃はよかった。

あの頃はまだあたしも裳着を済ませて間がないときだったし

あたしはあの頃吉野の君が迎えに来てくれるのだけを夢見ていたんだから。

父さまも吉野の君の身分を知りはしなかったけど、

あたしが誰か身分の高いものと約束していると

信じてくれたから何も言わなかったのに、

待てども待てども吉野の君から連絡もない。

その内あたし自体がもう誰とも結婚なんてしない、

独身を貫くと言い始めたから焦っちゃって

あたしがいい年になっても誰にも通われてないからお顔を真っ青にしちゃって

一生懸命あたしの婿候補を捜しまくっているのよね。

いい迷惑だわよ。

そんなある日、急に父さまは真っ青な顔をして

御所から帰ってきて、あたしの所にそのまま着替えもしないでこちらにきて言ったの。

それはなんと明日から父さまがいいと言うまで吉野の里の別荘にいってこいと

そんな驚いた言葉だったの。

あんなに貴族の姫として大人しくしろと言い続けていた父さまが

何故急に京から離れて吉野の里に行けとそういったのか

全く父さまの意図は分からなかったけど京で

誰か貴族の馬鹿息子と結婚しろと言われるより

大好きな吉野の里で過ごすことが出来るなんて

嬉しくて仕方がない。

だからあたしは大喜びで吉野の里の別荘に行くことになったのよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


はあ~~~とても綺麗な景色!

桜が満開で美しい景色にあたしは久しぶりに気分がよくて嬉しくて仕方がなかったの。

この幼き頃に3人で遊んだ思い出の吉野の里。

嫌なこともあったけど楽しい思い出の方が多くて

感慨に耽ってしまったの。

そうして一番お気に入りの桜の下に一人でやってきた。

幼き頃は桜の木が大きすぎて登れなかった。

なのに鷹男だけはすんなりこの桜の木に登る所を見てあたしはいつも羨ましかった。

登れないあたしをみて鷹男はとてもあたしを馬鹿にしていつも悔しかった。

でも今ならあの幼かった瑠璃じゃない。

体も大きくなってこの桜の木を登れる、

そう思ったあたしはこの桜の木を登り始めたの。

登って見て思ったけど、この桜の木は沢山の桜の木の中で一番立派で大きかった。

当たり一面は桜ばかりだったけど高さが違うだけで

景色が全く違ってとても美しく感じてしまった。

あたしはしばらくこの美しき景色を眺め続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、瑠璃?」

「???」

誰かの声がするように感じて思わず下を向いてしまった。

そうしたら誰か見知らぬ殿方が

こちらを見上げているところに気付いてしまった。

「え?」

「瑠璃?」

「嘘!まさか吉野の君!!!!!・・・・きゃ~~~~~・・・・・」

あたしは吃驚して桜の木から落ちそうになってしまったの。

「あぶな・・・」

「きゃあ~~~~~~~~~」

あたしはそのまま落下した。

「いた~~~~~~~~~~い????」

あれ、痛いはずが痛くはない?あれれ?どうして?でもあたしの下は柔らかいな

「いって~~~~。こら瑠璃!いつまで俺の上にのっかているんだ?」

「え???」

あたしは誰かを下敷きにして桜の木から落ちてしまっていたの。

「ごめんなさいね。えっと~もしかして吉野の君?」

「相変わらずだな。お前は変ってないよ瑠璃。

お前はすぐそれだ。一番好きだったもんな吉野が」

そう見知らぬ男がそうあたしに言い、寂しそうな表情をしたの。

どうしてそんな寂しそうな顔をするの?

「吉野?あんたってまさか・・・」

「薄情もの!まだ分からないのか!お前は!俺は鷹男だよ!」

「鷹男???え!あんた。まさか鷹男なの?」

「え?じゃない!いくら初恋の君が吉野だとはいえ

お前とここで子供の頃過ごしたのは俺も

一緒だったというのにホンとお前は酷い奴だよ。」

「なんですって!あんたに酷い奴っていわれたくはないわよ。

あんた達だって酷いじゃない。

自分達だけさっさと京にもどっちゃってその上あれから一度もあたしに

連絡をくれないだなんてあんた達の方が鬼よ!

ずっとあたしはあんた達をいえ、吉野の君を

待ち続けていたのに・・・それに鷹男も鷹男よ!

あんたあたしに本名を教えてくれなかったじゃない。

鷹男なんて名前の貴族の息子。一人も見つからなかったわよ。

あんた達兄弟はあたしをもてあまして騙していたのよ!!!」

鷹男の前で泣きたくなんてなかった。

でも今までの想いが心に溜まっていてそれがあたしの心から

あふれてはあふれては止まらなくなってしまったの。

あたしが急に泣き出してしまったから鷹男は慌ててあたしをなだめ

戸惑いを隠せない様子だったのよ

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