妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

絡まる恋のドタバタ物語1


写真素材 cg.foto

 

 

https://www.beiz.jp/

 

あたしは今吉野の里にいるの。

吉野の君が起した大事件に、あたしは自然に体が動いてしまった。

だって吉野の君を助けたかったのだもの。

あのまま吉野の君が捉えられていなくなるなんて考えられなかった。

そうして自分の行動により吉野の君は今どうしているのかあたしはただ待つだけなの。
どれだけ自分はこの吉野の里で待ち続けたのか分からない。

でも吉野の君は絶対にどこかで元気に生きているとそう思うの。

昨日峯男と言う男が急に現れそして何も言わずここを去ってしまった。

あの人は多分吉野の君がまだ生きているという使者なの。

あの人のおかげであたしは吉野の君への想いを昇華させることが出来た。

今度は前に向けてあたしの恋も前進しなくてはならないわ。

そう感慨にふけていたの。

この吉野の里に来てくれた優しすぎる高彬。

偉い人まで使者に立ててあたしを京で待ってくれる鷹男。

あたしは今度はどうするのか。それはまだ決めていない。

でもあたしにはもう時間がないの。

後少しで約束の期限がやってきてしまう。

まだ気持ちに整理が来ていないというのにどうしてあんな約束をしてしまったんだろう

このまま約束どおりにすることができればあたしは一番良いのかな?

それが父さまが一番喜ぶだろうし、そしてあの人が一番嬉しいのだろう。

でも気持ちが決心できない・・・・・

なんでだろう?・・・・・・

もう期限がきたらあの人とは絶対に結ばれないから・・・

だからそう考えるのだろうか?・・・

ちちち違うわ。あの人なんてあたしのことは本気じゃないもの。

あたし意外にもうすでに寵愛高い方がいらっしゃるんだから・・・・

だからあの人のことはもう忘れなくてはいけないんだわ。

そんな想いを胸にあたしはやっと京に戻る事を決めたの。





















あたしは誰にも知らせることなく小萩を引き連れて京を目指したの。

女二人の旅路だもの。かなりゆっくり景色を楽しみながらあたしは戻っていたの。

でもその途中小萩が体調を崩してしまい木陰の中でゆっくり休ませていたのよ。

「瑠璃さま、申し訳ございません。こんな時に体調を崩してしまって」
「あんたは黙っていなさい。あたしが急に無理を言ったから悪いのよ。早く京に戻りたいと思ったから
急に準備を急がせてしまってこっちこそごめん。」

「そんな瑠璃さま謝らないでください」

「あ!小萩ここで待ってて!あちらの方から駆け馬がやってくるから、あんただけでも

早めに京に戻れるようにかけあってくるわ!」

「姫さまいけませんわ!」

「いいから、いいから」

あたしは小萩を宥めてこちらに向かってくる駆け馬に向かって大きな声で呼びとめたの。
ところがその駆け馬はなんとあたしの婚約者の高彬だったの。

「高彬!!!」

あたしは久しぶりの高彬の出現に吃驚してしまったわ。

ところが馬から降りてきた高彬に大声で怒鳴られてしまったの。

「瑠璃さん!!!!!一体何をしているんだい!

吉野の里に久しぶりに仕えをやったら

瑠璃姫はいないと真っ青になった使いの者が帰ってきたから、僕は慌ててこっちにきた

というのに

瑠璃さんって人は、人がどれだけ心配をしたと思うんだい!!!!!」

久しぶりの高彬の説教。いつもだったら年下の癖に年よりくさいと言って話も聞かない

んだけど

今日はあたしの方が悪いから素直に謝ったの。

そして小萩の体調が悪いということを伝えて、あたしは高彬の御車に乗ることになったの。

ところがその御車の中には見知らぬ女が一緒にいる。そのことにびっくりだったの。

今まで高彬の傍で仕える女房自体見た事がなかったから。

それにいつもだったら高彬は絶対に女房なんて連れてくるような奴じゃなかったんだもの。

だったらこの女性は誰なのか気になるじゃない?

見た目は教養が高い知的な女性に見えるんだけど。

ついついあたしは不躾に見つめてしまったの。

だってもしかしたら高彬の恋人?愛人?

あたし一人だとそういっていた高彬が、初めて女性を連れてくるんだもの。

おかしいじゃない。

そう思っていたらその女性が話しかけてきたの。

 

「瑠璃姫さま何か私の顔についておりましたでしょうか?」

「え!?違うわ。ただ、なんであんたのような女性が高彬の御車に乗っているのかなあ

~なんてそう思っただけで・・・・」

「うふふ、申し訳ございませんでした。そうでございましたわ、図々しくも高彬さまの

御車に

便乗してしまっているのですから、自己紹介もせず私の過ちでございましたわ」

「え!過ちだなんてそんな」

「いえ、主君である内大臣家に申し訳がございませんわ。」

「あんた右大臣家の者じゃないの?」

「はい、私は瑠璃姫さまの弟君であられる融さまの乳兄弟である夏ともうします。すぐ

に自己紹介もせず申し訳ございません。」

この人なんだろう?何故か気になる・・・何処かで見たことがあったような気がする・・・・・

どこであったんだろう・・・・じっとその顔を見つめていて思いだしたの

「あんたは確か夏姫!!!」

そうよ、あたしが吉野の里で暮らしていた時に三条邸に住んでいた夏姫よ。

あたしが京に戻ったとき父さまにどれだけ言われたか。

「お前も夏姫のようになりなさい」

そういわれて育ったんだもの

確かあたしよりも少し年上だったのよね。

話したことはなかったけど少しの間同じ時期に三条邸に一緒に住んでいたんだもの。

でもなんで夏姫が高彬と一緒にいるんだろう?

不思議だったけどあたしはそのまま深く考えず小萩の無事を願うことにしたのよ。


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