妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

嵐のような恋物語11

女房からの知らせを受けたあたしはまたかと思ってしまったの。

最近よく高彬がこの三条邸にくるのよね。

前から弟の融と仲が良かったから遊びには来てくれてはいたけど、

そう頻回にくることはなかったのにどうしたのかしら。

それに吉野の里で鷹男と吉野の君のことは高彬は知ってるの。

二人が全然私のとこに来てくれないからついね、高彬には相談していたの。

それもあってなのか高彬は結構ずけずけ言ってくるのよね。

あたしはそんなことを考えながら

高彬をいつもどおりに迎えることにしたのよ。

「瑠璃さん、ご機嫌はどうかな?」

「ご機嫌は全然よくないわよ。

あんた最近毎日ここに来るんだからあたしの表情を見て分かるでしょう。

気分が良い分けがないわよ。あんたどこをみてそう言う口を聞くのよ。」

「瑠璃さん、相変わらず口が悪いね、ただの挨拶なだけだよ。」

「まあ、そうだろうけどそれにしてもあんた最近しょっちゅうここに来るけど

仕事は大丈夫なの?

あんたみたいな仕事命のあんたがどうしてこう毎日のようにあたしに会いに来るの?」

「瑠璃さん、確かに仕事は僕にとっては凄く大事なことではあるけど

息抜きもしたいじゃないか。

それに瑠璃さんだけじゃなくて融にも会いたかったし」

「融なんて御所にいけばどうせあのこも参内しているわけだから会えるじゃない。

あんたこんな大事な時期に参内せずにさぼっているわけ?」

「さぼるわけあるわけないじゃないか?

僕は自分の仕事に誇りを持って頑張っているつもりだよ」

「そのわりにはあんたの態度を見るとね~」

「ね~瑠璃さん、瑠璃さんは本当に宗唯さまと御一緒になるのかい」

「それは・・・もうそうするしかないから仕方がないじゃない」

「・・・そうだね、でももう東宮さまへの気持ちは全く無くなってしまったのかい」

「馬鹿なこと言わないで!あたしはまだ鷹男が好きよ!

好きだけど鷹男はあたしの身分に釣られて

好きでもないのに近づいてきただけじゃない!」

「は?何を言っているのさ!

東宮さまが瑠璃さんを好きじゃないわけがないじゃないか!」

「だって鷹男はあたしと吉野の君がもし結婚したら

東宮の地位が危ぶまれるから、だからあたしと吉野の君を引き離そうとして

あたしに近づいただけじゃない!あたしはまんまと鷹男に騙されただけなのよ!」

「瑠璃さん、そんな馬鹿なことがあるわけがないじゃないか!

一体誰からそんな嘘を吹き込まれたのさ」

「嘘なわけがあるわけないじゃない!吉野の君があたしにそういったんだから!

吉野の君があたしに嘘を言うわけはないし、

それに直接鷹男に迷惑だから京を去れとまでいわれたのよ!

どうみてもあたしは鷹男に騙されたとしか言いようがないじゃない!」

「絶対にありえないよ、東宮さまは瑠璃さんを本気で愛して見えた。

瑠璃さんと宗唯さまの仲がいいことをずっと苦しんで見えたんだよ。

でも瑠璃さんのことが好きだから、だから瑠璃さんと一緒になれるように

頑張って見えたのにあんなことがあって瑠璃さんを諦めるしかなかったんだ!」

「何よそれ、一体どんなわけがあると言うのよ。

そんなわけくらいで簡単にあたしを諦められるくらいの

気持ちだったわけなのね!」

「瑠璃さん!いい加減にしないか!

これ以上東宮さまを貶める言葉をいうなら僕は許さないよ!」

「何よ高彬の馬鹿!あたしは鷹男に、

あんたが一番尊敬している東宮様に騙されたのよ!

それなのに・・・」

「瑠璃さん東宮さまは騙すわけがない!

だったらなんで僕がこの一番忙しい時に

わざわざ瑠璃さんを守るためにここ来ていると思って・・しまった!」

「???何よ、あんたさっきあたしを守るって言ったわよね。

一体誰からあたしを守るっていうのよ!」

「いやあ~瑠璃さん言葉の過ちだから気にしないでくれよ。

別にそういうわけじゃなくて僕が自分の意志で

瑠璃さんに会いたくてこちらに来ているだけだから」

「高彬!本当のことを言いなさい!一体誰からあたしを守るように言われたの?

それにあたしを誰から守ろうとしているの?」

「瑠璃さん、別に何でもないよ。悪いけど僕はこれで失礼するよ!」

「ちょっと高彬!」

高彬は慌てたようにあたしの部屋からでていってしまったの。

あの高彬の慌てようは何なの。おかしいじゃない、

高彬はあたしを守るためにここに毎日来ている。

じゃああたしは誰かから狙われているっていうことなの?

一体誰があたしなんて狙う必要があるの?

高彬が命令されて動くとしたら誰?確か鷹男に傾倒していたわよね。

それに鷹男の信頼も厚い存在と言われている位だから

高彬はやっぱり鷹男の命で動いているということ。

でもどうして鷹男があたしを未だに守ろうと言うの・・・・

分からない、考えても考えても全然分からない。

これはあの高彬に何としてでもあたしに真実を言ってもらわないと納得が出来ない。

あたしは高彬に本当のことを言ってもらうために準備をしようと思ったの。

大臣家の高彬の側近に上手く取り入って高彬をつかまえて白状させるのよ。

あたしは高彬を取り込もうと考えることにしたのよ。

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