妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

絡まる恋のドタバタ物語4


写真素材 pro.foto

お夏に会いに行ったものの、

いざ対面すると何を言っていいのか分からなかったの。

沈黙が続いたんだけど、あたしは思いきって鷹男について聞いて見たの。


「お夏、お願いがあるの。恋人であるお夏に聞く事じゃないかも知れない。

でもどうしても鷹男と会いたいの。

だから鷹男がお夏に会いに来るときでいいから

少しあたしと会わせてくれる?」

必死であたしは頼みごとをしたの。

あたしの姿に驚きを隠せない様子だったけどお夏はこう答えたの。

「???瑠璃姫さま、申し訳ありませんが鷹男さまとお会いしたいのですか?」

「ええ!そうなの。もう連絡が取れなくて、どうしても会いたいの。

だからお夏には申し訳ないけどお願いよ!鷹男に会わせて!!!」

「・・・・・瑠璃姫さま、申し訳ございません。

残念ながら鷹男さまに会わせることは出来ません。」

「何でダメなの?やっぱり自分の恋人を他の女に会わせたくはない?

それもそうね。とんでもないことをお願いしたわ。ごめんなさい」

あたしは鷹男に会いたい気持ちが募りすぎて、恋人であるお夏を

蔑ろにしていたことに、言った直後気が付くことになる。

不躾だったわ。

でも、もう会えないと思うと、相手のことを思いやる気持ちが

消えてしまいあたしは暴走するしかなかった。

「いいえ、そう言うわけではございません。

私は瑠璃姫さまにあやまらなければならないのです。」

「え!?」

「本当は鷹男さまは私の恋人ではないんです。」

「恋人じゃない・・・・???だったら何なの?」

「一度だけお会いしたことが会っただけ。それも偶然」

「じゃあ~なんで、お夏は嘘をついたの?

鷹男がお夏の知り合いだけだと言うならどうしてそんなことを!!!」

「私はただ嫉妬をしていただけなのです。瑠璃姫さまに・・・」

「嫉妬???どうして・・・・・・・・・じゃあ・・・まさか・・・・・

お夏はやっぱり高彬が好きだったのね。

だから高彬以外の殿方を気にするあたしを困らせるために嘘をついたのね。」

「ええ、そうだったのでしょう。

あの時どうしてあんな嘘をついてしまったのか分からないのです。

ただ私は高彬さまと瑠璃姫さまが結ばれるのを

反対しているわけではありません。

むしろ身分もつりあって仲がいいのであれば

結ばれるのが一番だとそう思って居ります。

今でもその思いは変わりません。」

「あたしだったら、好きな人が他の方と一緒に過ごしているだけで嫌!

あたし以外好きになってほしくない!それって我儘なの?

お夏は高彬が好きなんだから身分が違ったとしても

自分以外の女性と結ばれる姿なんて見たくはないはずよ。」

「瑠璃姫さま・・・鷹男さまと何かあったのですか?」

「そうね、鷹男に今回のことで本当に愛想をつかされてしまったの。

鷹男の気持ちを信じることが出来なくて

ついつい高彬のことを誉めてしまったの。

あたしは意地っ張りで素直になれなかったのね。」

「失礼ながらまさか高彬さまより鷹男さまのことを愛されているのですか?」

「ふふふ、そうね、あたしは鷹男を愛しているの・・・・

なんだ~口に出すと気持ちがはっきり出るわね。

あたしは鷹男が好きだったんだ。

なのにその言葉を言う前に鷹男に嫌われちゃった。

本当にあたしって馬鹿よね。」

「僭越ながら瑠璃姫さまはどうして鷹男さまと

喧嘩をされてしまったのですか?」

「鷹男を信頼できなかったの。鷹男にはもうすでに

二人の北の方がおみえになるんだもの。

自分の意志で妻に迎えたわけじゃない。

自分の意志で迎えるのはあたしだけ。そういってくれた。

でも信じられなかったの。

二人の北の方様はお美しくて教養が高くてあたしにはない方ばかり。

何もないあたしに、いつか鷹男が飽きるかもしれない。

頼る相手もいないのに知らない場所にいって

鷹男からの愛情だけを頼りに生きるなんて

あたしにはできるわけがないじゃない。

不安でいっぱいなのよ!

だからあたしは本心を言えず逃げたの。

そのおかげでもう鷹男はあたしを諦めてしまったのね。

ずっと連絡がなくて寂しくて仕方がないの。

お夏には酷い女だと思えるわよね。

あたしには高彬と言う婚約者がいると言うのに

他の殿方に恋をしているのですものね。」

「そうですわね。瑠璃姫さまは婚約者が居られる身で

そんな不埒な思いをもっているなんて高彬さまに対して裏ぎりですわ。」

「ずばっといったわね。」

「はい、婚約者が居られるのですからそこはそこ、

ちゃんとしなくてはならないと思いますわ。

でも瑠璃姫さまの言葉を聞くと、そこまで鷹男さまのことを

愛されてしまったのですから仕方がありません。

私は瑠璃姫さまを応援しますわ。」

「え!?いいの?」

「私は高彬さまをお慕いしております。

高彬さまのことを考えると、瑠璃姫さまと高彬さまが

御一緒になられることが一番だと思っております。

しかし私は内大臣家に仕えるもの。主君の姫さまのことですから

私は瑠璃姫さまを一番応援したいとそう思いますわ。

それに幼い頃から私は瑠璃姫様が大好きでしたから。」

「大好きって・・・でもありがとう。

だったらお夏、高彬とお夏のことは任せて頂戴」

「何をおっしゃるのですか?」

「あたしが鷹男の元に走った時、高彬はショックだと思うの。

だから高彬の傷を少しでも浅いように協力するわ。」

「そのようなことは」

「おせっかいだよね。分かっているわ。

おせっかいだけど高彬はなんとなくお夏が好きだと思うの。

だからもし高彬があたしよりもお夏が好きだったら

その時はお夏も覚悟を決めてね」

「高彬さまが私の事なんて想うなど絶対にありえませんわ。」

「それは分からないじゃない。だから強引にじゃなくて

さりげなく上手い事高彬とお夏の恋を結ばせてみせる。

今はそれがあたしにとって出来る事なの」

「瑠璃姫さまは、御自分の気持ちを鷹男様に

お伝えれすればよろしいではありませんか?」

「そうなんだけど簡単に自分から会いに行ける方じゃないの。だから今はね」

「瑠璃姫さま・・・・・」

あたしは自分から鷹男に会いに行くのを今は止めて

高彬とお夏の恋を応援しようと思ったの。

二人ならお似合いだと思うしね。

結局鷹男と連絡は出来ずあたしは高彬たちを応援することに力を注いだのよ。

 あたしには時間がない。

後少しで約束の期限がやってくる。

でもこの約束を破ろうと思えば破れない事はない。

ただ、あたしの性格上約束したことは絶対に守らなければ

自分じゃないとそう思うの。

だからこの期限が1週間と後がない状態だけど

高彬とお夏を結ばせて見せる。

この二人さえ結ばれれば、あの約束も無効になると思うの。

だからあたしは自分の幸せのために、そして幼馴染のために頑張るわ。

そう思いあたしは高彬を三条邸に呼ぶことにしたの。

仕事が忙しいみたいでなかなかあたしに会いにこない高彬。

ようやく会うことができたのよ。





「瑠璃さん久しぶりだね。

仕事が忙しくてこちらにもお邪魔できなくてごめん。」

「高彬、うう~ん、忙しいのに呼び出してごめんなさい」

「何を言っているんだい。もうすぐ約束の日がくるんだよ。

これで瑠璃さんと僕は結婚が出来るね。

内大臣さまにはお日柄がいい日をすぐに言って

結婚の準備を始めて貰わなくては」

「ちょっと高彬。まだ結婚は決まってないじゃない。

なのに早すぎるわよ。」

「だって後1週間だよ。

そんな短い期間で約束が果たされるわけがないじゃないか?

それに瑠璃さんは僕と一緒になるのが一番なんだよ」

「なんでそんなことをいうの」

「だったら瑠璃さん、相手は見つかったのかい?」

「まだよ!でもまだ1週間あるじゃない」

「1週間しかないんだよ」

ああ~これじゃあ拉致があかないわ。話を少し変えた方がいいわね。

「ねえ~高彬。不思議だったんだけど

あんたはなんであたしと結婚したいの?貴族の姫らしくはないわよ。

とりわけ美人でもないし何も秀でたものもないじゃない。

なのになんで?」

「瑠璃さんは僕の初恋なんだよ。

だから初恋の姫君と一緒になりたいじゃないか?」

「いつからあたしのことを好きでいてくれたの?」

「昔からだよ。昔から瑠璃さんと融といつも一緒に遊んでいたじゃないか。」

「ふふふ、そうだったわね。いつも高彬はあたしの後をつけていたわね~」

「そうだよ・・・・僕が意識した日はね、

庭にある池に落ちてしまったとき、瑠璃さんがすぐに

池に飛び込んで助けてくれただろう」

そうそう、あのころ確かあたしがじゃんけんで負けちゃって

悔しくて邸に戻ろうとしたら高彬が慌てて追いかけにきて

そのまま過って落ちちゃったのよね。

あたしのせいでもあるからすぐに助けたし

確かあの日の夜、高彬は熱が出ちゃってあたしは恐いのに

夜お祖母さまに教わった薬を届けたのよね~

そんな思い出話を頭に浮かべていたのよ。

 

「その晩僕は熱を出したから瑠璃さんは夜中に御車をだして

僕に手作りの薬を届けてくれた。」

夜中だったから恐くて御車に乗りながら歌を歌いながら帰ったわよ。

「そして夜中ずっと僕の手を握り締めて安心させてくれた。」

ええ!?何を言っているの?高彬。

あたしはあんたに薬を届けたらすぐに帰ったわよ。

なのになんであたしが夜中ずっと高彬と一緒にいたことになるの?

「その時の手のぬくもりは忘れないよ瑠璃さん」

「ちょっと待ってよ高彬。

なんでその晩あたしが手を握っていたと思うわけ?」

「え!?だって朝方は姿がなかったから守弥に聞いたんだよ。

そうしたら瑠璃さんが夜中ずっと僕の傍に

ついていてくれたとそう言っていたよ」

なんでそうなっているのよ。あたしはあの晩すぐ三条邸に帰ったわよ。

だったら誰が高彬の手を握っていたのよ。

その守弥というものが真実を知るわけなのね。

あたしは高彬から守弥の事を聞いてみたの。

そしたら高彬の乳母の息子みたいね。

直接聞いてあげるわ。あたしはそう思い守弥に会いにいったのよ。

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