妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

藤壺女御物語41

夏は意識を失っていたため心配になったわ。

何か大変な病でも患っているのかしら。

それよりも高彬の表情が真っ青で驚いた。

夏の手を握りなかなか手を離そうとしないから大変だった。

医師が現れ何とか離れたけれど医師の言う言葉に皆が驚きの表情を表した。

「おめでとうございます。彼女はご懐妊されています。」

「まあ~」

あたしはびっくりしたわ。

夏もあたしと同じく懐妊だなんて!

でも誰の子を授かったのだろうか?

そう思っていたら高彬が号泣しだした。

「夏!」

「高彬様?」

夏は目を覚ましたみたい。

高彬の号泣に周囲は目が点だったわ。

それから高彬はいきなりこう発言したの。

「夏!結婚してください!もう待てません!僕には夏だけだよ!」

ええ~~~~~~~~~

夏の子は高彬との子だったの?

あたしはびっくりしてしまったけれど幼馴染の高彬にいい人ができて嬉しかったわ。

せっかくだからあたしたちは二人きりにさせてあげたわ。

 

 

 

「融、あんた高彬と夏のこと知ってた?」

「僕知らなかったよ。二人が付き合ってたなんて。」

「でも大丈夫かしら、夏と高彬。」

「だよね~身分が違うから北の方にはできないだろうしさ」

「ああ~~~~~せっかく好きあっているのにあたしは応援するわ!」

「姉~さん変なことしないでよ!姉さんは身重なんだからね!」

「分かってるわ。何もできないことは。あたしは応援するだけよ。」

二人の結婚は困難が待ち受けているだろう。

でもあたしは二人が幸せになれるよう何か頼まれたらかなえてあげようと決心したわ。

 

 

 

 

それからしばらくして夏と対面したわ。

やっぱり気になるじゃない?

二人は結婚するのかしら?

「夏呼び出してごめんなさいね。」

「いいえ、女御様、この前は失態をお見せして申し訳ありません」

「失態だなんてなんてことを言うの!おめでたいことよ!」

あたしがそういうのだけれど夏はなかなか表情が険しいまま。

「夏、高彬と結婚するの?」

「いいえ、恐れ多くもそのようなこと考えたことありません。」

「夏!!!!!!!あんた何言ってるの!お腹の中には大切なややがいるのよ!

それも高彬の子が!身分が何なの?夏は結婚したくないの?

高彬の隣にいたくないの?」

「それは・・・身分が違いすぎます。」

「だったら身分なんて関係なく高彬の傍にいたい?好きなんでしょう!」

「・・・・」

「はっきり言うわ!ややには両親が必要なの!あたしには母様が二人いるわ。

新しい母様はすごくいい人だけれどあたしを生んでくれた母様のことは

今でも忘れたくない!生んでくれた母親が生きているのに離れ離れにさせるなんて

母親として失格よ!子供のことを考えなさい!」

あたしは興奮して夏をなじってしまった!

せっかく両親がいるのに離れ離れにさせるなんてできないわ!

あたしは興奮しながら大声を上げた瞬間

痛い~~~~~~~~~~~~~~~~!

「女御様!?」

「夏、痛い!もしかしたら生まれるかも~~~~~」

「すぐに医師を!」

「待って!夏もお願いだから高彬と幸せになって!好きな者同士引っ付くのよ~~

ああ~~~~~~~~~~~」

あたしはそのまま痛みが強くて失神してしまった。

 

 

 

 

 

 

あたしは意識が戻った時は念仏がとなえられ沢山の人たちであふれかえっていた。

「女御様!!!!!!!」

「女御様の意識が戻られました!」

「あれ?あたしどうなったの?あ~~~~~~痛い!」

「女御様しっかりしてください、もうすぐお生まれになります。

ややこのためにふんばりなさいまし。」

「ああ~~~~~~~~~~~~」

「おぎゃおぎゃあおぎゃあ」

「女御様!親王様が御生まれになりました!

誠におめでとうございます!」

 

 

 

 

それからあたしは可愛い可愛いやや子を抱くことができた!

なんて可愛いのかしら、鷹男に似てるわ。

少し安心してしまった。

あたしに似なくてよかった!

そう思いながら出産の疲れであたしはそのまま目を閉じたのでした。

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