妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

嵐のような恋物語15

鷹男から本当のことが聞けてとても嬉しかった。

でもあたしが知らない間にこんなに大変な事件が始まっていたなんて

全然知らなかった。

なんでこんな大事な事をあたしに黙っていたのか、

あたしを仲間はずれにしたという思いもなくはないけど

今度こそはあたしが鷹男に協力して、鷹男と一緒に暮らせるようにしたい。

そう決意を新たにしたんだけど

あたしは吉野の君の元に行く準備をしていたところだったから

一旦吉野の君に連絡をしないといけない。

そう思い小萩に文を書く準備を頼んだ。

そしてあたしは吉野の君の元に行くことができないこと、

鷹男に真実を聞いたため鷹男に協力することを

文に収めそれを至急届けられるように頼んだ。

それからそんなに経たずに吉野の君から文が届いたの。

その内容はあたしが鷹男につくのは仕方がないということ、

それだけ好きだったらあたしのことは諦めるとそう書かれていたわ。

そしてどうしてもあたしに協力して貰わないといけないから

指定された場所に一人で来て欲しいとそう書かれていたの。

あたしは誰にも内緒ですぐ戻ることを文に残して

吉野の君が指定して来た場所に向かったの。

そこは寂れたお寺だったの。

誰か住職さんがいるんだろうけど人の気配もしなくて少し怖かったけど

でも吉野の君に頼まれたからあたしは待つことにしたのよ。

それからしばらくして吉野の君が来てくれたの。

「瑠璃姫、お待たせしてすみません。かなり待たせてしまいましたか?」

「う~んそんなことはないわ。でも吉野の君本当にごめんなさい。

吉野の君と吉野の里で暮らそうと約束していたのに

また約束を反故にしてしまって。

あたしやっぱり鷹男が諦めきれないみたい。

やっと鷹男がどうしてあたしを遠ざけたのかも分かったし

だから今度はあたしが鷹男を守ってあげようとそう思うの」

「瑠璃姫、そうですか、そんなに兄上がお好きなのですね。」

「やだ、吉野の君からかわないで」

「瑠璃姫お聞きしたいのですが

どうしてあなたが兄上との誤解を解くことが出来たのですか?」

あたしは左大臣邸の床下での出来事を話し始めたの。

でもその話をしている最中に少し何かが気に障った。

いいながら確かあの左大臣一派は鷹男が信頼している人間が情報を売っている

そんなことを言ってなかったかしら?

名前は言わなかったけど二人ともその協力者に敬語を使っていたから

ある程度身分が高い人間でなければならない。

でも身分でいうなら左大臣よりも身分が高い貴族なんて殆どいない

大臣より身分が高いのは皇族くらい?

皇族で鷹男の信頼が高いもので左大臣達に協力している人間がいるってことよね。

一体誰が?

あたしは吉野の君に説明していたとき思わずこのことで考え込んでしまったの。

あたしの考え込む姿に不思議がった吉野の君が

あたしにどうしたのか聞いてきたから

左大臣邸で聞いた謎の協力者は誰なのか考えていることを吉野の君にお話したのよ。

吉野の君はにこやかな笑顔であたしに言ったの。

「そのようなことを左大臣達は話されていたのですか?

では瑠璃姫、兄上が一番邪魔だと考えているものは誰だとお思いですか?」

「誰ってそんなのは左大臣達一味よ!

あいつらは鷹男を失脚させて正良親王さまを東宮に据えて

実権を取ろうと企んでいるのよ。

あたしはこの耳できいたんだもの。

後はあいつらの証拠をつかまなくちゃ。」

「では瑠璃姫、左大臣達に協力しているといわれる兄上に信頼されている

身分の高い人間は誰かお分かりですか?」

「それはやっぱり難しいわね。鷹男が信頼しているものでしょう。

鷹男には優秀な部下がいるから

高彬みたいに鷹男に協力している人間は多いと思うの。

でも鷹男の部下くらいじゃ左大臣達より身分なんて高い人なんてほとんどいないし

かといって皇族で鷹男が邪魔な人なんて・・・」

ちょっと待ってよ。

今鷹男の東宮の地位を奪おうとしている左大臣一派、利用されているとはいえ

まだ幼い正良親王さまは鷹男にとっては敵だわよね。

でも幼すぎるから正良親王さまが野心をもつことは少なすぎるし

あと鷹男以外に東宮に立つことが出来るのは・・・吉野の君・・・

吉野の君は鷹男と凄く仲がいいのですもの。鷹男を裏切るわけが・・・

あたしはこれ以上のことは考えたくはなかったの。

「思いつかないわ。吉野の君。」

「瑠璃姫・・・今あなたが心の中に思った疑問をいいましょうか」

「え!?」

「ふふふ・・・」

そうあたしににこやかな笑みを浮かべながらあたしに近づいてきたの。

そうしてあたしは吉野の君の行動をただただ眺めるだけしか出来なかったの。

あたしはそのまま口を塞がれて気を失った。

にほんブログ村 小説ブログ 二次小説へ
にほんブログ村