妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

好きなのに~揺れ動く恋心1

今回の作品は鷹男も瑠璃姫も高彬も少し

性格が違うかもしれません。

三角関係の3部作品となっております。

いつも読みに来てくださりありがとうございます。

あまりに拙すぎて申し訳ないと思っているのですが

来てくださる方がいらっしゃるので頑張って書いていこうと思います。

ヤフーブログで掲載していた話を少し編集しております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あたしは願う。

いつかあたしだけを愛してくれる人が必ず現れるって・・・

そして、あたしはその人だけを愛するの。

その人をあたしが幸せにして上げる。

その誰かは一体誰?

早くあなたに会いたい・・・

そうあたしは本気の恋がしたかったの・・・








僕はもの心つくころから一人の姫君に恋をしていた。

僕の初恋は唯一人。

そして何年も胸の中で育んでいた。

いつか僕を選んでくれる。

僕だけを愛してくれる。

そう僕は願っていたんだ・・・








私は愛というものは信じない。

私には必要のないものであるから。

女は私にとっていっときの安らぎのものでしかない。

しかし、時に思う・・・・・・

私にも気持ちを揺さぶるような者が現れるのかと・・・

そのような存在・・・・・・・

私にはいらない・・・・・・・・・・・・・・















     

















あたしはまだ本当の恋をしたことがない。

昔、幼き頃に出会った吉野の君。

でも彼はこの世からいなくなってしまった。

あの頃の思いは恋だったのか、それとも憧れだったのか自信がない。

だからそのことに囚われるつもりはないの。

吉野の君の伝言・・・瑠璃姫・・・幸せになってください・・・

そう母上に遺し旅立ってしまった。

だからあたしはその思いを昇華し、次に進みたいとそう思っていたのに

なかなかいい人に巡り会うことができなかったの。





あたしはイライラしていた。

だって父さまがあたしの相手を見つけようと躍起になっているのですもの。

あたしは恋をしたい。

誰かを本気で愛したい。

そう思っているけど、誰でもいいわけじゃないわ。

あたしが好きになって、

そしてあたしを好きになってくれた人と結ばれたい。

その想いが間違っているっていうの?

誰にいっても皆あたしを変な目で見る。

結婚相手は親が決めて当たり前。

結婚初夜まで相手を見ることさえない。

それが常識。

父さまにも女房達にも散々言われてきた。

でも、会ってもいない人に恋なんてできるの?

一生を共にする相手を会わずに決めてしまってもいいの?

そんなあたしの気持ちを誰も分かってくれない。

だからあたしは父さまが見つけてくる見合いを全て拒否してやったわ。

届いた文も今では見もせずに握りつぶした。

中身を見ても代筆ばかり。

本人だとしてもお世辞の文句。

それしか思いつかない男にどう恋をしろというのよ。

そんな毎日をあたしは送っていたのよ。

そうしてそんな事が続いたためあたしに求婚する人間は

ドンドン減っていき今では大納言家の瑠璃姫は

「変人」「物の怪付き」

そう悪い評判だけが立ってしまっていた。

それでもあたしは構わない。

だって変人だからとあたしを諦める男になんて興味などないのだから。

あたし自身を見てくれるそんな人と巡り会いたいの。

だからあたしはそれでいいのよ。

どれだけ父さまが嘆いてもね。

あたしが物思いにふけていた時、小萩があたしに声を掛けてきたの。

「瑠璃さま、融さまと高彬さまが

これから瑠璃さまにお会いしたいとのことです。

あと半時後にはこちらにおみえになられますわ~

私はこれから支度を致しますわね。」

「ええ~また~~~融は~~~~それに高彬も~~~~

あの二人はいつもいつもここに遊びに来るけど

二人とも本当に暇なのね~

世間話くらい好きな女性の元で話せばいい事なのに

わざわざ姉のもとに来て・・・・・」

「まあ~ふふふ、瑠璃さま、お二人とも昔からの仲ではありませんか?

そうはおっしゃられても

急にこちらにお越しにならなくなると

寂しくなるわとぼそりとおっしゃられていたではありませんか」

「やだ!小萩、別にそんなこと覚えてなくてもいいでしょ」

「まあ~瑠璃さまは照れておみえで」

「もう~」

本当に小萩にはあたしの心の奥底まで分かっちゃうんだから嫌になっちゃうわ。

あたしに兄弟は融しかいない。

だからあたしは弟の融を大切に思っていた。

ダメな弟ほど可愛いからね。

そして高彬。

あのこは幼い頃からの幼馴染で年は融と同い年なの。

だから高彬もあたしの本当の弟のように大切な存在。

からしょっちゅう会いにきてくれるけど

照れ隠しについ、悪態をついてしまう。

それを小萩が指摘するものだからやんなっちゃうわ。

いろいろ思い思いしていたら半時はすぐに経ってしまい

融と高彬は遊びに来てくれたの。

それが毎日の日課だった。

その生活が急に変わることになってしまうなんて

このときのあたしは思いもよらなかったの・・・・・・・・・





















「高彬、姉さんのところに今日も行くのかい?」

「そのつもりだよ。融には毎回つきあって貰って助かるよ」

「僕はいいんだけど高彬は本当に姉さんが好きなんだね~、

あんな乱暴もののどこがいいんだろう?」

「融・・・・乱暴ものの瑠璃さんだけど融も好きだろう?」

「ちょっと高彬~」

「あはははは」

僕はこのときまだ余裕だった。

瑠璃さんが人の気持ちに鈍感なのはよく知っていた。

他人のことには敏感なのに、自分のことになると本当に疎くなる。

だからそのおかげで僕はまだ瑠璃さんの傍にいられるんだけどね。

瑠璃さんは大納言家の総領姫だ。

瑠璃さんに身分だけを目的として近づく人間はとても多い。

でも瑠璃さんはそんな人間には痛烈に非難する。

相手にもしない。

しかし瑠璃さんは知らないだろう。

融の仲間内で瑠璃さんに近づこうとした人間もいたんだよ。

融から瑠璃さんの人柄を聞いて。

でも瑠璃さんはその事に気付かず文も読まずに捨ててしまった。

絶対に瑠璃さんのことを好きになる人間はいないとも限らないけど、

僕はそのおかげで

瑠璃さんとの恋は長い時間をかけて好きになって貰おうと思った。

だから融に協力してもらい、できるだけ瑠璃さんの元にいたんだ。

瑠璃さんが僕以外に目を向けるはずがない。

どうしてあの時僕はもっと早く動かなかったんだ。

瑠璃さんの気持ちを僕の方に持っていくように

行動すればこんなことにならなかったのに。

でも今頃思っても遅いんだ・・・・・

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