妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

藤壺後宮物語3

あれ、生きてるの、あたし…

藤壺の女御様、藤壺の女御様!」

「あれ、?小萩!」

「あれ?じゃございません、瑠璃さま!」

「まあ興奮しないでよ、小萩」

「もう、瑠璃様は女御様になっても瑠璃様なんですわね。」

「嫌味はいいからあたし・・・どうしてここにいるの?」

「瑠璃様は清涼殿近くでお倒れになっているところを、秋篠権の中将様が

瑠璃様をこの藤壺まで連れてきてくださったのですよ。

高貴な女御様が、清涼殿で倒れられていたので、

何か事件に巻き込まれたんじゃないかと吃驚されましたのよ。

本当なら大事件になるところを、権の中将様が緘口令を敷かれて

大事にはなっていませんが、後でどうしてあそこにいたのか

聞きに来られるそうですよ。

誠に瑠璃様、藤壺の女御さまとしてちゃんとしっかりなさらなくては

内大臣様や内大臣家の皆様を苦しめることになりかねません。

本当に瑠璃様!女御様らしく立ち振る舞いをなさってくださいまし」

いつも味方である小萩が、真っ青な表情であたしに忠告をしている。

だいぶん心配をかけたみたい。

「わかったわ。小萩、、静かにしているわ」

「では、権の中将様にご連絡をしてきますわ。」

 

 

 

あれから、あたしはあの床下のことが気になって仕方がなかった。

あれは呪詛だ。あたしが持っていた人形と紙はなくなっていたから証拠はない。

一体誰にあんな忌まわしいことをしたのかわからない。

後宮に来て間もないあたしには、あの床上が誰の部屋さえわからない。

あたしは偶然仕掛けた犯人を見たはず。

でも誰に言えばいいのか?

公にすれば犯人にばれてしまうし、姿を見たあたしも狙われる。

でも、犯人を黙って見過ごすわけにはいかない。

あたし一人ではどうすればいいのかわからない、手詰まりだわ。

 

 

 

戌一刻

権の中将様が藤壺にお越しくださった。

きまづい・・・

見た目は堅ぐるしい様子だけど、話し方でさえお堅い。

あたしの嘘は許さないとでもいうかのように、強い視線を感じる。

藤壺の女御様には、ご機嫌麗しく存じ上げます。」

「わざわざ申し訳ございません。」

「女御様の体調はいかがでしょうか?」

「体のことを気にかけていただき、誠にありがとうございます。

体が健康なのが、あたしの持ち味なので」

「ぷっ、くくく」

「誰?」

ココに男性といえば権の中将様しかいないはず。だけどさっきの声は

男の人の声だった。

 

パチン、さわさわと女房の衣の音だけを残し全員藤壺からいなくなった。

 

藤壺の女御様にお聞きしたいことがございます。

その前に鷹男殿、こちらにおいでください。」

「初めまして、藤壺の女御様。鷹男という名の雑色でございます。」

 

一人現れた鷹男というなの登場に、あたしは見惚れてしまったの。

 

そうしてついに、鷹男と運命的な出会いをしたのです。

 

 

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