妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

太陽と月3

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浮気ものな鷹男に気がついたあたしは悩んだ。

鷹男だけは他の貴族とは違って浮気なんてしないとそう思っていた。

女御さまが沢山いるのだけど他の女官にまで手をだすような

プレイボーイとは思わなかったのに現実は手を出している。

これが当たり前なのだろうか?

一人の相手を生涯愛し続けるのが普通なんじゃないの?

あたしの考え方の方がおかしいの?

気になったあたしは小萩に聞いてみようと思ったの。








「ねえ~小萩、聞きたい事があるんだけど」

「瑠璃さま、何かごようがおありですか?」

「用ではないの。ただ聞きたい事があるの。

あのね。小萩は今恋人なんている?だれか通わせている人が」

「なななな、瑠璃さま!あのう~そのう~」

小萩は凄く動揺をしているの、

「小萩、別にそれを批判しているわけじゃないのよ。

ただ小萩だったらどうなのか聞きたいだけで」

「一体なんのお話でしょうか?」

「小萩のつき会っている殿方が、自分以外の女性にも通い出したらどうする?」

「瑠璃さま!それは誠ですか?あのお方がもう他の女性に・・・・」

「ちょっと、ちょっと待ってよ小萩!違うの、本当は違うのよ。

もしそうなったらという仮定の話よ。」

「まあそうですの。瑠璃さま心臓に悪いですわ。」

「そんなに動揺するということは小萩は絶対に嫌だよね。

自分以外に恋人を作るだなんて」

「瑠璃さま・・・確かに自分以外の女性に手を出すのは哀しいことですわ。

ですが殿方には子孫を残す役割があるのです。

ですから仕方がないとは思いますわ。」

「それはやっぱり一般の考え方って言うわけなの?」

「そうですわね。自分を大切にせずに

他の女性を愛されているのを見るのは辛いですけど

自分も愛されさえしているのならあまり私は辛いとは感じませんわ。」

「そう・・・・」

あたしの暗い雰囲気を察した小萩はさらにあたしにつけたした。

主上は瑠璃さま以外の女性をお相手しなくてはならないおかたです。

他の貴族達とは違って絶対に跡継ぎが必要なお方です。

瑠璃さま以外の女御さまがもっと増えるのは仕方がないのです。

でも主上はあんなに優しいではありませんか。

だから瑠璃さまは不満かもしれませんが深く考えず

主上の愛情をお信じなさってください」

でも・・・・あたしは本当に鷹男に愛されているのか

信じることが出来ないのよ。

一人だけじゃなくて沢山の人間を

愛することが出来るのも愛というものなの?

自分のことを小萩に言うことは出来なかった。

小萩のような恋愛論な人がやっぱり多いのかも知れない。

殿方が沢山の女性を相手にするのが一般的なのだもの。

あたしはどうしても受け入れることが出来ないけど

これだけは仕方がないと諦めることにしたの。

実際あたし以外の女御さまもいるわけだし

「愛している」の言葉を貰った事はないけど

鷹男があたしを愛してくれていると思うことにするわ。

心の奥では全く信用していないけど

あたしは普通に鷹男と今までどおり過ごすことにしたの。













それから2週間ほどたったころ

あたしは気付きたくないことに気がついてしまったの。

あたしの性格上どうして見なくてもいいことに気がついてしまうのだろう。

鷹男はあたしに優しい。

だから他の女御さまにも優しいのは仕方がないと思い

前と一緒に鷹男と生活を過ごしていたの。避ける事はなく夜を共にする。

鷹男に本心を聞きたいのを我慢してあたしは夜を過ごす。

いつもと変わらない鷹男。

一体どれだけの女性にちょっかいをかけてるのか考えると

狂おしいほど感情が揺れ動く。

見知らぬ女性に嫉妬をする。

こんな自分に嫌気を感じていたの。

でも何も考えずこの2週間を過ごすつもりが

やっぱり無意識に体が動いていたんでしょうね。

心の中では鷹男を信じていたから。

だから内緒で鷹男の行動を見ていたの。

そうして驚愕の事実。

それは鷹男があたしたち女性とあう時間は

全て時間どおりの行動だったのだから!!!

あたしは全く気がついていなかった。

今鷹男にはあたしを含めて女御さまが3人いるんだけど

上手い具合に平等に通っている鷹男。

同じ時間帯ではなく1週間の内の一つは午前、もう一つは午後に・・・・・

少しずらして女御に会いにいっているから気がつかなかった。

鷹男は女性と会うのは義務なのだろうか?

好きだからあたしを無理やり女御にしたんだと思ったのに

実際は鷹男の跡とりを産むための道具としか思ってないの?

そんな酷い男だったの?





ずっと鷹男の行動を見続けたあたしは辛くて仕方がない。

このままではあたしは嫌

そう思ったあたしは信じたくはないけど

鷹男の気持ちを聞きだす事にしたのよ。


 

鷹男の気持ちを信じたくはない。あたしだけは特別と思っていてくれる。

そんな我儘な思いはあってはならないものなの?

自問自答しても答えは見つからない。

ついにあたしは鷹男に本心を聞くべく鷹男に合間見えた。

鷹男と二人きりにして貰いあたしはついに聞いて見ることにしたの。












「ねえ~鷹男、質問があるの。どうしても大事なことよ。

だから本当のことを言って頂戴」

「瑠璃姫、険しいお顔ですね。可愛い顔が台無しですよ。」

「いいからあたしの質問に答えて頂戴」

このまま鷹男に何も聞かずに過ごすのが一番幸せだったかも知れない。

でも疑ったまま過ごすなんてできない。

危く鷹男のペースに嵌まりそうになっていたけど

あたしは表情を変えずに質問を続けたの。

「鷹男は、あたしのことを愛してくれているの?」

ついに言ったわ。こんな恥ずかしい言葉素面で聴けるわけがない。

でもあたしはこの言葉を聞いた事がないのだもの。

大事なことじゃない?あたしは黙って鷹男の答えを待った。

鷹男は笑顔を見せてくれた。

あたしは安心して鷹男の言葉を聞いていたのに

次の言葉に体が硬直してしまったの。

「ふふ、瑠璃姫。変な事を聞きますね。好きだけではいけないのですか?」

「え!?・・・・なんで・・・やっぱりあたしのことを愛していないの?」

「ですから好きだと、大好きだと

瑠璃姫には何度も言っているではありませんか?

それだけでは私のあなたを大事に思う気持ちは伝わりませんか?」

なんで、なんで愛してると言ってくれないの?

そんなごまかすような事を言って

本当のことを言ってくれればいいのに・・・・・・・

「どうして!!!」

あたしは涙ながらに鷹男に今までの気持ちをぶつけた。

「あんたはあたしを欲したから女御に迎えたんじゃないの?

あたしを愛しているから高彬から奪ったんじゃないの?

それってあたしが好きだから!あたしを愛しているから!だから・・・・

だからあたしを特別に思ってくれているんだとそう思っているのに・・・

あたしが知らないとでも思った?

あんたは他の女御さまの他にも女官たちにも手を出している。

それって女性を誰も愛していないと捉えてもいいの?

答えてよ!答えて頂戴、鷹男!!!!」

「・・・・・・・・・・・・・」

鷹男はあたしの言葉を始めは黙って聞いていた。

そして笑顔を浮かべていたのに段々表情がなくなってきたの。

あたしはこんな鷹男を一度も見たことがない。

感情を見せない鷹男。

今まで笑顔ばかりを見せて優しかった鷹男は今はいない。

ただあたしをじっと眺めているだけだった。

長い沈黙が続いた。

あたしは鷹男の豹変に驚き何もいう事ができなかった。

ただ鷹男が何かをいうのをじっと待つことしか出来なかったのですもの。

そうしてやっと鷹男は重い口を開いた。

「瑠璃姫、あなたに最後の忠告をします。

私があなたを好きだけではいけませんか?あなただけを好きだと

そういってもあなたは私に好き以上の感情を求めるのですか?」

それは今まで紳士的だった鷹男の顔が崩れた瞬間だった。

あたしは迷わずに鷹男に答える

「好きだけでは嫌!本当の想いじゃなければここにいても仕方がないもの。

あたしは自分だけを愛し続ける人と一緒になりたい。

そうじゃなきゃあたしは不幸だわ!」

だからお願い鷹男!あたしを愛して頂戴!!!

そう心の中で思っても全く伝わらない。

「そうでしたね、瑠璃姫は高彬のような堅物がよかったのですから。

私のように平等に誰とでも

仲良くしないといけない人間の心など分かるはずがありませんものね。」

どうして、この時あたしは鷹男の心の闇に気がつかなかったのだろう。

あたしはこの時まだ傲慢だった。

愛する人も自分と同じく愛してくれないと愛せないだなんて

なんて傲慢な愛だったのか。

全く気がつかなかったあたしはどんどん鷹男との距離を作っていく。

「高彬のことなんて関係ないじゃない。

鷹男があたしを愛してくれているかそれを聞きたいだけ、ううっ」

急にあたしは鷹男に唇を奪われた。

いえ奪われたというより噛まれたかのように痛みが出てくる。

血の味がする。

あたしたちはしばらく口づけを交わす

お互いの気もちはどんどん離れるばかり。

「瑠璃姫、あなたはやっぱり普通の姫君ではありませんね。

普通だったら気がつかずに私に大事にされて

女御という女性にとっては名誉がある地位につき

それが幸せだと感じることが出来たと言うのに

あなたはそれを拒否した。

そこまで覚悟があるならいいましょう。

瑠璃姫の思っている通りですよ。

あなたを女御に迎えたのはあなたが特別なのではありません。

ただ血筋がよい跡継ぎが欲しかった。

ただそれだけですよ」

「!!!!!」

衝撃の告白。そうなのかなと思うことはあっても

違うと言う気持ちが強かったというのに

鷹男からの言葉。

一瞬涙が溜まってはドンドン出てくる

なんで涙なんて流すの?

これで鷹男の本心が分かったじゃない?

鷹男はその辺にいる貴族の馬鹿息子達と一緒だったのよ。

いろいろな女性を簡単に愛し、愛人を作るのを

なんとも思わない男たちと一緒よ!!!!!!

なんで・・・なんで鷹男・・・・・・・

他にも身分が高い姫君は沢山いるじゃない?

なのになんであたしを選んだのよ。

跡継ぎだけが欲しいのならそれを目的とする女性はいるはずよ。

条件の整った人なら数が少なくてもいたんじゃない?

なのにどうしてあたしを跡継ぎを産むだけの道具に選んだのよ!

苦しい。特別だと思っていたあたしはなんて愚かなの?

段々腹もたってきて涙が止まりやっと鷹男をぎっと睨めつけてやった。

鷹男・・・・・

そんなあたしに気がつき一瞬傷ついたふりを見せたのは気のせいだろう。

あたしの挑戦的な瞳を見た鷹男はあたしに言った。

「私の跡継ぎを産んで貰わなくてはなりません。

今までのように優しい振りをしても、もうあなたは

騙されてはくれないでしょう。

でしたら早くあなたが私の跡継ぎを産むようになって貰わなくてはね」

そういった鷹男は今までのような優しさなど

微塵もみせることなく強引にあたしの体を組み敷いた。

「嫌!!!止めて頂戴!

愛されていないのにあんたになんか抱かれたくはないわ!」

「今までは優しかったでしょう。

それを拒否したのは瑠璃姫あなたでしょう。

だから優しい振りはもう止めます。

私はあなたを好きなように出来る立場なのですから。

今さら嫌がってももう遅いですよ。

仲のいい夫婦だと周りにも思われていますし

今さらただの夫婦喧嘩としか思われませんよ。

こんなことで喧嘩はしたくありません。

跡継ぎが欲しいとはいえ、お互い楽しまなければ」

「ちょっと」

あたしは拒否しようとしてももう体は鷹男に慣らされている。

どれだけ抵抗しようとしても体は快楽を欲し、

どんどん鷹男を受け入れていく。

反応したくない。

鷹男の思い通りになりたくない。

そうどれだけ思っても拒否することはけしてできないことだった。


 

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