妄想の館

なんて素敵にジャパネスク二次小説(鷹男×瑠璃姫)

藤壺女御物語39 四章

後宮も落ち着き始め、今上帝の寵愛をご存分に堪能された藤壺の女御。

今一番ときめきされている女御様であらせられます。

数々の事件を乗り越えさらにお二人の絆も強くなっていったのでございます。

 

 

 

 

今日は藤宮様が参内して会いに来ることになっているの。

短い間で後宮はめまぐるしく変わってしまったから

藤宮様は心配なさっていてわざわざご機嫌伺にいらっしゃるのよ。

後宮は今女御様が二人だけで寂しくなってしまい

藤宮様の参内は久々に華やかな宴が催されることになるわ。

そうそう、新しい女御様の入内は保留のままよ。

まだ、新たな女御様をお迎えできるほどの余裕はないって

鷹男が貴族たちに宣言してくれて今は私と丞香殿の女御様だけ。

御所内も沢山の貴族たちが罪に罰せられたりして人手不足で

そんな余裕は実情ないみたい。

あたしはホッとしたわ。

いつかは新しい女御様が入られるだろうけど

もう少し鷹男を独り占めさせてほしいわ。

 

 

 

それからしばらくして藤宮様が藤壺にやってきた。

堅苦しい挨拶はさっさとすませ信頼する女房たち以外は出て行ってもらい

藤宮様と楽しく談笑をしていたわ。

「藤宮様、わざわざ後宮にまで足を運んでいただき誠にありがとうございます。」

「いいえ、瑠璃さま、後宮で色々な怖い事件があって大丈夫ですか?

それが心配で心配で、早く瑠璃さまに会いたかったのですがやっと

顔が見れて安心いたしましたわ。」

「ご心配をおかけしました。でもやっと静かになってよかったです。

まだ御所はバタバタしてますけど後宮は落ち着きを取り戻してますわ。」

「ほんと恐ろしい事件に中々詳しいことが入ってこないばかりに

不安で不安で仕方がなかったのですわ。

でもお主上には瑠璃さまがいらっしゃいますものね。」

「まあ~藤宮様ったら~」

「お主上と瑠璃さまの熱々ぶりは私の耳にも入ってくるくらいですわ。」

あたしはその話を聞いて真っ赤になってしまう。

もう毎晩よ!

夜御殿に召されて熱い夜を過ごすのは。

「もう藤宮様!そうだ!もうすぐ昼御膳の時間ですわ、一緒に食べませんか?」

「あら?よろしいのですか?ではご一緒いたしましょう。

それにしても瑠璃さま、なんだかやつれた気がしますが大丈夫ですか?

少し気になったのですが」

「え!やつれました?」

私は小萩や早苗の方を見るけれど二人はフルフル首を振るだけ

確かに食が最近進まないこともあったけれどあれだけのことが起こったし

鷹男が夜あたしを離さないからご飯がおざなりになることも多いから仕方ないかも。

 

昼御膳藤宮様と一緒に食べているときのこと。

「ううっ」

なんだか気持ちが悪い。

気のせいだと思って我慢して口に入れるんだけどそれ以上入らず

「瑠璃様?」

藤宮様の心配な声が聞こえてくる。

「藤宮様、すみません、ただ少し気持ちが悪くて・・・」

「まさか・・・医師をお呼びになって!」

 

あれからばたばたと騒がしくなりあたしはあれよあれよと床に着かされてしまった。

それから医師があたしの脈を診ながら表情を変える。

そして・・・

「ただならぬことかとお喜び申し上げます。女御様ご懐妊です!」

「!!!!!」

あたしが懐妊ですって!?

「瑠璃さま!」

藤壺の女御様!」

「誠におめでとうございます!」

皆があたしに祝福の言葉をかけてくれる。

あたしは自分のおなかを見つめる。

ここにややこがいるの?

ついにあたしに?

「瑠璃姫!!!!!」

「鷹男?」

あたしは政務で忙しいであろう鷹男の出現に驚いていた。

「なんで!」

「なんでではありません!あなたのおなかの中に私たちのやや子がいると聞いて

いてもたってもいられずすぐに参ったのです。」

「鷹男・・・あたし・・・」

嬉しい!すごく嬉しいけれど本当のことなのか信じられない。

でも皆があたしたちに祝福の言葉をくれるから段々実感してきたわ。

あたしはやや子を絶対に守る。

無事に生んで見せるわ!

そう新たな決意をもったのよ。

 

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